27_そして白菜は菜の花になった。
もうだいぶ前になりますか。庭で白菜を育てようと思ったことがありました。
だいたい9月ごろに白菜の苗を植えまして。菜葉のような見た目をしたかわいらしい株ですよ。それを4株ほど肥料を混ぜた土に植えたのですね。
その年の9月は大変暑い9月でした。まあ最近は例年そうではありますが。植えた時点でまだ30度を超えていました。超えていたようです。写真に残っていたので。
残暑。白菜に群がるショウリョウバッタ。カラフルな芋虫。
過酷な環境ではありましたが、それでも白菜は順調に葉の枚数を増やしていきました。
その姿を見ながら、冬には立派な白菜になってくれよと願いました。立派な白菜になって、鍋の具になってくれよと。そのときは近所の友達も鍋パに呼ぶからと。
白菜は台風すらも乗り越え。虫による食害も乗り越え。秋が深まるころには立派な葉を優雅に広げ始めたのです。
冬。12月、1月と寒さが深まる中──
白菜はまっっっったく結球せず、つまりよくみる白菜の形に丸まらず、秋となんら変わらないという風情で葉をのびのびと広げ、日光を浴びに浴び続けておったのです。
これはいつ食べる植物なのだろう?
この明らかに食用に適さない硬そうな葉はいったい何なのだろう?
結球しなかった要因は、いくつか考えられました。単純に寒さの不足。私の住む街は、冬もさほど寒くはなりませんから。他に栄養の不足。苗つけの時期の遅れ。害虫による食害なども要因となりうるらしいですね。バッタも一因か。たくさんいたものな。
食べるタイミングを、というか食べようという気持ちが完全に削がれて迎えた3月。
白菜の中心から太く逞しい幹がのび、その先端に黄色く可愛らいい花が咲きました。
菜の花を想像してみてください。
同じものが咲きました。
ところで白菜はアブラナ科アブラナ属の植物です。菜の花というのはアブラナ科アブラナ属の植物の花の総称であるとのことです。
栄養を蓄えたらしい白菜からは、それはそれは美しい菜の花が咲き乱れたのでした。




