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15_ くじけずに進んだら、『くじけずに進んだ』が手に入る。

 小説の執筆歴ばかり長くなってしまいました。


 私が小説を書き始めたのは中学生のころで、最初に完成品を作ることができたのは高校生のときです。今は30代の前半ですから、およそ20年は書いているということになります。

 もちろん20年間ずっと小説を書いていたわけではなくて、途中映像制作やらゲーム制作やらに浮気をして小説に触っていない年数もそれなりにあるのですが、シナリオ制作ということに関しては続けてきました。


 だからといって、それを人に誇れるのかというと微妙なところです。

 賞レースで入賞した経験もありませんし、なろうのランキングで戦えたこともありません。同人誌だって、印刷費の回収が関の山で利益という利益は出ていません。

 私の中では、「ただやめなかっただけ」だなと思っています。作品制作にしがみついているだけなのです。


 でも、それを人に誇る気にはなれないとしても、これは自分で決めたことなのです。

 しがみつくということを、私は自分で決めたのです。


 幸にして、私は継続することはクリアできるようです。なろうに作品を出せば、大ヒットということはないにせよそれなりに人が来てくれるようですし、同人誌制作だって、印刷費が返ってきてくれるなら経済的な負担は少なく続けられます。ありがたい話です。

 ただ続けているだけだと言っても、ただ続けることは見かけより難しい。私はそれを20年間継続できた。だからこの先の20年だって、やれるという自信がある。


 そう、自信。

 他の誰かと比べて得た自信ではなく、ただ自分が自分に対して、何かをし続けることができたというタイプの自信。

 それは人に誇れるものではありません。何度も書きますが、私はただしがみついてきただけにすぎないのです。しがみついてきたものが正しいかどうかさえ私にはよくわかりません。

 しかし間違いなく、私自身が納得して積み重ねてきたものです。


 人と比べて得る自信というのは、存外に脆いものだと思います。なぜなら、常に上には上がいるからです。

 続けてきた〜、などと偉そうに語りましたが、私よりすごいことを毎日続けている人なんて五万といます。

 時にはそんな人たちと自分を比べて落ち込むこともありますし、たまにはそんな風に落ち込むことも長い目で見たら必要かもしれない。


 でも私は、私が私のペースで、私自身との約束を果たそうとしていることを第一にしたい。

 人と比べて落ち込んでしまうなら、比べる頻度は落として私の次の一歩のことに目を向けるようにしたい。

 まったく周りを見ないのは問題のような気もするけど、周りを見た結果足が止まってしまうなら、そのときは見なくていい。

 書き続けたいっていうのが、私の一番の望みですから。



 「続けてどうなるの?」という疑問が湧くでしょうか。

 「続けたところで、何かになれるという保証はないでしょう?」と。「見返りなんて得られないんじゃないの?」と。そう思われるでしょうか。

 私も、それは正常な疑問だと思います。

 続けたところで、結果が出る保証はどこにもありません。

 有名なセリフがありますね。


「努力した者がすべて報われるとは限らない。しかし、成功した者はみな努力している」


 この考え方は、しかし私は嫌いなんです。

 結局それって、成功しなかった努力は否定しているように聞こえます。成功するために努力する、という価値観以外が見えてこない。

 私が自分の支えにしているのは、これとは違う考え方です。


 くじけずに進んだら、『くじけずに進んだ』が手に入る。


 他のものが手に入る保証はまったくないし、何なら差し引きマイナスになっている可能性すらあります。お金とか、時間とか。

 でも、くじけずに進むという行為をすれば、『くじけずに進んだこと』は絶対に手に入るんです。

 今日30分何かをやったら、『今日30分何かをやったこと』だけは確実に保証されるんです。

 

 たとえこの先、私が死ぬ時になってもまだ、たいした結果が得られていないとしても、あるいは、何らかの理由で、その前に筆を下ろさざるを得なくなるのだとしても、『その瞬間まで何かを作り続けた』ということだけは自分の中に残るはずです。

 それも悪くないでしょ。



 まあ、そうは言っても、今より多くの人に作品を読んでもらいたいのも本心であるわけでして。自分の作品磨きってのは、がんばらないといけないなと思ってます。

 でも、がんばったけど結果がなかなか出ないってのはよくあることですし。それで結果が出せないまま死んでいくなら、ま、そのときはそのときってやつですね。

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