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12_ポジティブでいないようにしたい。


 昨今ではいわゆるポジティブシンキング、前向きに生きよう!信仰が蔓延しているように思えます。私はその手の教義が嫌いです。とりわけ「あなたが成功できないのはポジティブじゃないからだ」などという主張には、極めて強い憤りを覚えます。

 

 たしかに、ポジティブさが役にたつときはあります。時として、前向きで強気な心持ちがどうしても必要になる瞬間はあります。

 しかしそれは、ネガティブさにも言えることです。

 悲観することが必要な時もある。悲しさにただ震えて泣くことが必要な時だってある。


 私は、人に喜怒哀楽の感情があるのはそれがどれも進化の過程で必要とされたからだと信じています。

 そして今なお、人はその喜怒哀楽の波の中で生きているのだと思います。

 

 常にポジティブでいるというのは、人間の実態に即していません。だから、それを実行しようとすると、必ず挫折するようになっている。

 「常にポジティブな気持ちでいよう」という目標は、人が人という生物である限り叶わない望みです。その目標を立てた瞬間にその人は

 「常にポジティブでいたい。なのに自分は実行できていない」

 という原罪を背負うことになってしまいます。


 私は、いわゆるポジティブシンキング教は、この原罪を信者に押し付けることで精神的に支配していると見ています。

 「よりポジティブでキラキラした自分✨」を競い合う、宗教じみたカーストに巻き込もうとしているのです。そして信者の原罪意識(私は本当の意味でポジティブになれていない)につけ込み、精神的・ならびに経済的な搾取を目論んでいるんだよね。気がついちゃったよね。そう、イルミナティなんだよね。





 憎しみのあまり本題から外れてしまいましたが、とにかく

 人の喜怒哀楽は、どれもその人にとって必要だから湧き上がってくる感情なのです。ポジティブさもネガティブさも、どんな感情も耳を傾けるべき「心の声」です。


 しかしです。

 どれも自分の「心の声」だからと言って、それをすべて聞き入れていたら不都合がおこることもあるわけです。

 悲しみや怒りに任せて、普段大切にしているものを損なってしまったりだとか。あるいはパッションだけに身を任せて、周りを顧みず無謀なことに走ってしまったりだとか。


 感情は、長い長い進化の果てに私たちが手に入れた生存のための偉大な道具です。ですが、その進化の過程の大部分では、我々は文明を持ってはいませんでした。文明が存在しなかったころに有益だった在り方で、私たちの感情はできあがっています。

 たとえば集団の中で孤立してしまった時、私たちはまるで世界が終わるかのような悲観的な感情に襲われますが、それも集団から孤立することが死に直結していた時代の名残であるわけです。


 感情は私たちが置かれた状況に即して湧き上がってきます。

 しかし、その感情に従うことが置かれた状況の打開にまったく役に立たないというのは、現代社会ではよく起こることでもあります。


 だから私は、「感情を感じること」「それを大事にすること」と「実際の行動の選択」をうまく切り離す必要があるのだと思っています。

 それが、前回も書いた「ニュートラルを目指す」ということです。

 

 私のいう「ニュートラルを目指す」は「車のニュートラルギア」とほとんど同じで、「感情を感じないこと」を目指すのではなく、それを行動(車輪)につなげないことを目指すということ。


 感情に従うことが有益であるときはそれを行動につなげればいいし、不利益をうむときには繋げないよう心がければいい。

 それに行動と感情を切り離せたら、どんな感情だって否定しなくてもよくなるでしょう?

 ポジティブな感情もネガティブな感情も私の中にあり続けて欲しいから、それと行動の距離を離す力だって、私は持たなくてはいけないはずです。

 

 口で言うほど簡単だとは思いませんけどね。でもやっぱり、ニュートラルな状態に意識的に移行できるようになった方が良いと思っています。

 

 信じるか信じないかは、あなた次第。

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