どすこいプリティア! 第一話:14歳の憂鬱と銀杏の輝き(完結しますw)
ニチアサの女児向けコンテンツみたいなやつを!!!!
1. プロローグ:土俵とちゃんこ、そして重い視線
「はっけよーい、のこった!」
砂埃が舞う中、雷神 咲は、自分より遥かに体格の大きな男子部員を、力強い寄り身で土俵の外へと押し出した。
ドスン!
14歳、中学2年生。公立 富士見中学校相撲部で唯一の女子部員である咲のパワーは、部内でもトップクラスだ。身長160cm、体重78kg。肉厚だが、体は相撲に特化した筋肉でできている。
「咲、勝ち!」
息を切らしながらも、咲は少し俯く。相撲の稽古は好きだ。土俵の上では、誰にも負けない自分になれる。だが、土俵から降りた瞬間、彼女を包むのは、思春期特有の「自分の体へのコンプレックス」と、周囲の「大柄な女子への視線」だ。
(また、変な目で見られた...。相撲しか取り柄がないって、思われてるんだろうな...)
部活が終わると、彼女のもう一つの仕事が始まる。「ちゃんこ番長」だ。
「今日のちゃんこ、咲! もう腹ペコだ!」
「今日は、豚骨と鶏ガラのダブル出汁で、野菜たっぷり! 『スタミナ回復ちゃんこ』です!」
彼女が作ったちゃんこを食べる部員たちの笑顔を見るのが、咲にとって何よりの喜びだった。
亡き祖母から受け継いだ秘伝のレシピ帳に載っているのは、単なる料理ではない。人を元気にする「魔法の食」のレシピだ。
そのレシピ帳の最終ページ。輝く「翡翠色の銀杏の葉」のしおりが、咲の秘めたる運命を静かに見つめていた。
2. 街を蝕む背徳のモヤ
その日の夕方。咲が商店街で翌日のちゃんこ用の大根を運んでいると、街全体に異様な雰囲気が漂い始めた。
「あぁ...ポテト、フライドチキン...油と塩と...禁断の味が、私を呼んでいる...」
「もうカロリーなんてどうでもいい! ラーメン、ハンバーガー! 買い占めろー!」
人々は突如として理性を失い、ジャンクフード店へ殺到。街全体が、油の酸化臭と、人工的な甘味料の匂いが混じり合った、禍々しい黒いモヤに包まれた。
「な、なにこれ...!? 頭が熱い...私も、なんか、すっごくカロリーの高いものが食べたい衝動に...!」
咲も思わず立ち止まるが、彼女のカバンに入っていたレシピ帳が、強い光を放ち始めた。
「これって...! おばあちゃんのレシピ帳に書いてあった、『食の災厄』...!?」
光は、翡翠色の銀杏の葉から発せられていた。それは、街の裏路地から立ち上る、黒いモヤの元凶、「暴食大王」の仕業だった。
「ヒャーッハッハ! この『背徳のモヤ』を吸った人類は、私の奴隷よ! 健康なんてクソ喰らえ! 油と添加物が、最高のエネルギー源だ!」
暴食大王は、不健康なジャンクフードの残骸を吸収し、その巨体をさらに黒く膨らませていく。
「いけない! みんな、ただの食の奴隷になっちゃう!」
咲は、レシピ帳を開き、強く心に念じた。
(こんなところで、大柄な自分が目立つのなんて...怖いけど! みんなが作るちゃんこの笑顔を守るために...! 相撲で鍛えたこのパワーと、おばあちゃんのレシピを信じる!)
彼女は、銀杏の葉の輝きを、強く胸に抱いた。
3. 変身! 伝説の戦士ティアチャンコ、土俵入り!!
「伝説の戦士 ティアチャンコ! ちゃんこの力で、お腹いっぱい、世界に活力を!」
まばゆい光が、14歳の咲を包み込んだ。
体型はそのままに、引き締まった筋肉質の力士体型に進化。地味な制服は、裾が幾重にも重なったフリルで飾られた、愛らしくも豪華絢爛な「化粧まわし風エプロンドレス」へと変化した。両腕には、熱を帯びた「ちゃんこ鍋の土鍋」を模したリストガード。そして、漆黒だった髪は美しい金髪に変わり、さらに大きなピンクのリボンが、湯気の立つ「昆布と鰹節」のブローチと共に結い髪を彩っている。
「伝説の戦士 ティアチャンコ! 栄養バランスの化身、土俵入り!!」
幼さが残る顔つきとは裏腹に、その佇まいはまさに勇ましい力士のようだった。
「そこの化け物! 暴食大王! 貴様の撒き散らす不健康な欲望、このティアチャンコが、出汁の力で浄化するわ!」
「なんだ、貴様は! ムチムチした、変な格好の小娘め! しかも、この生姜とネギの匂い...清々しい食材の匂いだ! くそ忌々しい!」
ティアチャンコは、躊躇なく土俵の立ち合いと同じ、渾身の体当たりを放った。
「ティアチャンコ・ちゃんこ・ショルダー!」
ドゴォン! 暴食大王は、その爆発的なパワーに怯んだ。14歳の女子中学生が持つ、鍛え抜かれた純粋な力だった。
4. 必殺! 愛と出汁の力鍋
暴食大王は怒り狂い、さらに黒いモヤを濃縮させて反撃に出た。
「この力は、ジャンクフードの中毒性よ! 貴様も、この油の匂いに溺れろ!」
黒いモヤがティアチャンコを包み込む。強烈な食欲の誘惑が、彼女の理性を揺さぶる。
(や、やだ...! 負けない! 私は...みんなの笑顔のために、ちゃんこを作るんだ! 私は、相撲で鍛えられた、どすこい!!ティアチャンコ!!!!!)
ティアチャンコは、相撲の稽古で学んだ「いなし」の動きで、モヤの攻撃をかわしながら、土鍋型リストガードから、熱い「ちゃんこ鍋の湯気」を噴射した。
「くらえ!ティアチャンコ・活力スチーム!おおおおおおおおおおおおおッッ!!!!!!」
湯気は、魚介や野菜、肉の清らかな出汁の香りを伴い、黒いモヤを一気に浄化し始めた。暴食大王の動きが鈍る。
「くっ...! なんだ?!?!この、温かくてホッとする匂い...! 本当の『うま味』だ...!」
好機を見逃さないティアチャンコは、最後の奥義を繰り出す。
彼女は、両手を組み合わせ、巨大な黄金色の「ちゃんこ鍋」を虚空に出現させた。鍋の中では、様々な具材が栄養満点に煮込まれている。
「暴食大王! あなたにに!!おばあちやんからうけついだ!私が信じる、食の温もりと愛を見せてあげる!!!!」
「やめろ! その純粋な食事の力は、私の存在を消滅させる...!」
ティアチャンコは、土俵の「上手投げ」の要領で、渾身の力を込めて黄金色のちゃんこ鍋を投げつけた。
「必殺! 伝説のちゃんこ番長、ティアチャンコ・愛と出汁の! 『どすこい・無限の力鍋』!!!」
光るちゃんこ鍋は、暴食大王の身体を直撃。彼の身体は、清らかな栄養の光に包まれながら、健康的な有機肥料となって消滅した。
ティアチャンコは光となって消えゆく敵に、癒しを与えたと信じてひとみをそっと、閉じた。
「ごっつぁんでした……。」
5. エピローグ:誇り高き、ちゃんこ番長
変身が解け、雷神 咲へと戻った彼女は、息を整えて家に帰った。
翌日の部室。
「昨日の夜、なんか急にスナック菓子が食べたくなったんだけど、今日の咲のちゃんこ食べたら、もうジャンクフードなんてどうでもよくなったわ!」
「今日のちゃんこ、すげぇ! 無限の力が湧いてくる!」
部員たちは、昨日街に起こった出来事を知らず、咲の作るちゃんこに夢中になっていた。
咲は、もう自分の体型や相撲へのまなざしを恥ずかしいとは思わなかった。
(私は、土俵で相撲の強さを証明できる。そして、ちゃんこでみんなの活力を守れる)
彼女は、自信に満ちた笑顔で答えた。
「はい! このちゃんこは、『鶏ガラと海鮮のダブル出汁・元気回復ちゃんこ』です! 土俵で鍛えたパワーと、ちゃんこで養った愛の力、いつでも全開で、ごっつぁんです!」
14歳の女子相撲部員、雷神 咲の、伝説の戦士ティアチャンコとしての戦いは、今、始まったばかりだ。
続きませんw




