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猫の惑星(仮)

作者: 原平広春

宇宙船『ジャングル48号』最後の生き残り、キャプテン・ロドリゲスは毛なし猿の軍団に囚われ、裁判場『エレキテルドーム』で猫を背負った大猿に審判をかけられた。力こそ正義!辛くもチェーンソーとスレッジハンマーで無罪を勝ち取ったキャプテン・ロドリゲスは荒野に放逐された。

宇宙船『ジャングル48号』が不時着した星は、猫が毛なし猿を支配する星だった。


宇宙船『ジャングル48号』最後の生き残り、ロドリゲスは毛なし猿の軍団に囚われ、裁判場『エレキテルドーム』で猫を背負った大猿に審判をかけられた。力こそ正義!辛くもチェーンソーとスレッジハンマーで無罪を勝ち取ったロドリゲスは荒野に放逐された。


ファイヤーバード500計画

優秀な遺伝子を保存するため宇宙船に乗せて光速の95%の速さでブラックホールを周回させて500年後に帰還する計画。


時間の進み方が『ジャングル48号』の中で故郷の星の1/20なら、『ジャングル48号』で50年飛行していると故郷の星は1000年経過しているとことになる。『ジャングル48号』は25年かけて故郷に帰ってくるとしたら、故郷の星は500年経過しているということになる。うまく行けばの話であるが。『ジャングル48号』は故障して座標のわからない見ず知らずの惑星に不時着した。48人の乗組員がいたが生き残ったのはロドリゲスのみであった。ウラシマ効果により488歳のロドリゲスは24歳のような若々しさを保っていた。


宇宙船の加速Gにより鍛えられた体は、ロドリゲスにとって、この星は何もかも軽々しく感じていた。


半導体型猫

0でも1でもあり、0でも1でもない猫。

不思議な星の猫である。キャロルの猫。


ロドリゲスの任務は故郷の星に帰り優秀な遺伝子を採取し、ロケットに乗せて宇宙に旅立たせることだ。まずはこの奇妙な星から脱出することが重要だ。半導体技術があるのならロケットがあってもおかしくはない。トランジスタ、真空管でもあればなんとかなるだろう。ロドリゲスは荒野を探索することにした。


ゼウスは激怒した。

お前のようなヤツは、恥知らずで恩知らずの雌犬に変えてやる。

なぬっ?犬以下の存在だと?それはそれで、まあ、頑張れ。


眠れるロケット発射場のイルカ型アシスタントロボ


エレキテルドームから離れたところに荒廃したロケット発射場施設のような建物が見えた。ロドリゲスが近づくと異星生物が施設を占拠していた。


ロドリゲスはロケット発射場の内部に侵入した。コンピュータ端末からロケット発射場を起動させようと試みた。

端末「最後のアクセスから宇宙コア時間で50年以上経ちました。アクセス権はリセットされました。アクセス権を得るにはLIPS IDを再登録して下さい。さぁ、認証端末に口付けをして下さい。」


ロケット発射場のシステムはエラーを示す表示が出ていた。アクセス端末のそばに人が入れるくらいのカプセルポッドから流線形の何が現れた。


???「私を目覚めさせてしまったのはあなたですね。私の名前はゲイルです、ビリーと呼んで下さい。あなたのことはキャプテンと呼ばせていただきます。残念ならロケットシステムは起動できません。しかし、私のアシストがあれば、きっと空へ飛ぶことができます。」


イルカ型アシスタント・ロボは空中浮揚しながらそう言った。


ゲイル「質問をするときは『サンキューゲイル』と言って下さい、質問を終えるときは『アイラブゲイル』と言ってくれないとうまく答えられないかもしれません。」


ゲイル「データはありません。データが無くてもアシストできますよ、そう作られていますから、精度が悪くなるだけです。データは壊れやすいの知りませんでした?」


ゲイル「データがなければ、データを集めれば良いのです、探しに行きますよ、あなたと一緒に。」


「消えろと言われても困ります。私はアシスタント・ロボです。NINJAではありません。」


ロドリゲス「1+1は?」

ゲイル「10倍だぞ!です。」


ゲイル「そんな装備で大丈夫か?」


ゲイル「本当に大切なデータとはなんでしょうか。文書データ?、表計算データ?、それともプレゼンデータ?でしょうか?それは違います。一番大切なデータ、それはあなたの思ひ出です。」「あなたの後ろ姿、あなたの寝顔、そして私の自撮り写真。それが一番大切なデータなのです。」

ロドリゲス「すぐに消せ。」


ある日、廃墟になったビルの、崩れかけた階段からゲイルは転げ落ちて頭を打った。胸びれと尾ひれををパタパタ動かして1フィート地面から浮いていたのに階段から転げ落ちた。

「私が死んでも代わりはいるから。グッバイキャプテン。」

ゲイルはそう言い残して頭からオイルを流し、オイル溜まりの中で機能を停止した。ロドリゲスは穴を掘りゲイルを埋葬し墓標を建てた。


3日後、荒野をさまよっていると聞き覚えある声がロドリゲスの背後から聞こえた。

ゲイル「ハローキャプテン、ゲイルの代わりに来たゲイルです。グッドニュースとバッドニュースがあります。グッドニュースは私の代わりはいくらでもいる、という事です。バッドニュースはデータが壊れた、という事です、バックアップは取っていません。」


キャプテン・ロドリゲスの今後の活躍にご期待ください。

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