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裏切り者はすぐ側に

━━━━━ 数日後

湊は疲れ果てていた。


奥本は同じクラスだったのですぐに見つけることができて、一連の騒動にはあまり関係が無さそうだということが分かったが、村上がどこを探しても見つからないのだ。


「村上はどこにいるんでしょうかね?流石に転入してわずかの私が彼の居場所を誰かに聞くというのは怪しまれますし…クラスすら分からないんですよね。」

湊はため息をついた。


そして更に大変だったのは、多くの男子が湊に告白してきたことだった。

「なんで男子はかわいいからっていう外面的な理由だけで女子に告白なんてするんでしょうかね?」

勿論全部断った。

もう私には音川君という好きな人がいるのだから。


「そういえば少し前に朝は音川君は誰かと一緒に登校してるって言ってたような…。流石に村上では無いと思うけど明日の帰りは音川君と一緒に帰ることにしてあったから、そこで村上の居場所を聞く手がかりにしよう。」


この時の湊は思ってもいなかった。

次の日の朝、遼河を後ろから追いかけながら登校していると、遼河が村上と一緒に登校するところを目撃するなんて。


「これは今日の帰りにでも村上のクラスとかいつもいる場所が音川君から聞くことができそうですね。」

湊はそう思った。


……放課後

私は遼河と近くの公園で待ち合わせをしていた。


「遅くなってごめんなさい。またよく分からない男子に告白されてしまって…勿論断ってやりましたけどね!」


「中村さんって容姿良いですもんね。でも僕は見た目より中身の方に比重を置きたいですけどね。」


「音川君、それって私の事侮辱してませんか?

容姿はいいけどコミュ障の私を。」


「す、すいませんでした。でも僕は中村さんが優しいのはわかっていますけどね?」


すると湊は機嫌を取り戻したようだ。

遼河は少し安堵した。


「少し聞きたいことがあるんだけど、この前音川君が言ってた一緒に学校に行ってる子って親友なの?」


「ああ、村上のことか?彼なら小学校低学年以来の親友だな。噂が広まった後も前と変わらずに僕と接してくれて心の拠り所になってたんだ。」


「心の拠り所…ね。その子ってクラスとか普段どこにいるとかってわかったりする?」


「村上なら2個横の2年5組だね。普段はうちらの担任の大薮先生に頼まれて色んなことをしているらしい。先生からの信頼も厚いらしいしね。でもなんでそんな事聞いてきたの?別にいいけど。」


「音川君の周りにいるなんて不思議だからね。ちょっと気になっただけ。」


これで私が村上に会うための理由は作ることが出来た。

あとは大薮先生の計画の実行を待つのみだ。


村上は今現在完全な黒とまでは言えない。だからこの計画ではっきりとさせることが湊の大切な役割だ。


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