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【闇に沈む侍】  作者: 有馬波瑠海
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【遊郭】 ー遊乱亭にてー

こんにちわ!有馬波璃海(ありまはるか)です!


ただの趣味での投稿になります!(*´-`)


こちらの、作品は、長編連載小説【時雨の里】の


姉妹作品で、【時雨の里】の時代から約25年前の話となっています。


※こちらの作品は、シリアスながらもほのぼの要素のある【時雨の里】とは異なり、ギャグ要素はあっても、全体的にシリアスな感じになることが予想されます。あらかじめご注意ください。m(__)m


【時雨の里】絶賛連載中!こちらも、ぜひ、ご覧ください!(。-人-。)




◯長編小説◯

【時雨の里】(連載中)

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/

刀馬(とうま)

「やれやれ。甲賀までは、まだかかるのか?」

 刀馬(とうま)はかったるそうに聞く。


鵜飼(うかい)

「うるせぇーな。まだまだ先だ。んっ!?」


鵜飼(うかい)は何かに気づく。刀馬(とうま)はなんだろうと、鵜飼(うかい)が見ている方を見ると、一匹の鷹が飛んで来て、鵜飼(うかい)の手に止まる。


猿飛(さるとび)

(わたり)さんからの伝令だ。今から、遊郭に行く。」


鵜飼(うかい)

「島原だと?何か、取引でもあるのか?」


猿飛(さるとび)

「あぁ・・・。どうやら、伊賀の生き残りが、今日の夜、島原の遊乱亭(ゆうらんてい)という店で俺達と取引をしたがっているとの電報が届いた。俺達は、その遊乱亭に行きその伊賀の連中と同盟を組むことが任務だそうだ。また、俺達の隊の部下が遊乱亭に既に向かっている。甲神(こうがみ)、お前は伊賀の出なんだから、知っている連中が来るかも知れん。お前にも一緒に来てもらう。」


刀馬(とうま)

「あぁ・・・。」


猿飛(さるとび)

上方新一郎(かみがたしんいちろう)という男を知っているか?」


刀馬(とうま)

「あぁ・・・。一族の中で、最年少で上役になった優秀な剣の使い手だ。年齢は、20。俺とは、昔から喧嘩ばっかだったが、まぁ、悪友ってやつだ。」


猿飛(さるとび)

「そうか・・・。そいつが、今回取引を持ちかけて来たそうだ。お前なら、そいつが本物か見分けられるな?」


刀馬(とうま)

「あぁ・・・。やれやれ、なんだか楽しそうなことになって来やがったぜ。ところで・・・」


 二人は、刀馬(とうま)の方を見る。


刀馬(とうま)

「遊郭ってのは、どんな店なんだ?」


 三人の間に暫しの沈黙が流れた。







     ー夜ー 遊乱亭にて




刀馬(とうま)

「やれやれ。忍びってのは、こんな如何わしい店で日々取引しに来てるのかい?これじゃ、情報を交換をしに来てるのか、違う理由で来てるのか分かったもんじゃない。」


【遊女】

「あら、ずいぶんとお若い方がいらんしたな。アチきがお相手をしてさしあげましなんす。」


刀馬(とうま)

「あー。結構です。間に合ってるんで。」


鵜飼(うかい)

「お前、ほんっとやなやつだな。なんでお前みたいなやつがモテるのか。お前なんてただ顔が良いだけじゃねぇーか。世の中の仕組みがよく分からん。」


 刀馬(とうま)は、サラッとした明るい栗色の髪を頭の下の方でキチンと結い、丸顔に丸い目で一見幼い容姿にも見えるが、着物は手入れが整い清潔感があり、良いところの出であることが誰でも想像が出きるような姿をしていた。しかし、喋り出せばどこにでもいる悪ガキとたいして変わらない。



刀馬(とうま)

「なんだよ?こーゆーところで働いてる女に手出すやつの方が、俺はどうかしてると思うぜ?お前みたいによ。」


鵜飼(うかい)

「手ー出してねぇーよ!俺が言ってるのは、そう言うことじゃなくてだな!」


 そこへ、一人の太夫と少女が入って来る。


【遊女】

「失礼いたしんす。この子は、お(みお)(みお)といいしんす。実は、今日、13才の誕生日でしてな。水揚げをしたいと考えておりますゆえ、出来れば、年の近い方にお願いしとうと思った次第でありんす。お願いできましんすか?」


刀馬(とうま)はその少女を見る。


鵜飼(うかい)

「いや、俺達は・・・。」


刀馬(とうま)

「良いぜ。その娘、俺が買う。」


鵜飼(うかい)

「お前!さっきと言ってることちげーじゃねぇーか!!!」


【遊女】

「そんなら、どうぞ、おたのん申しいす。」


 遊女は、少女を置いて部屋を出て行った。


鵜飼(うかい)

「あーぁ。お前どうするんだ?責任とれよ?」


 刀馬(とうま)は、その少女をよく見、そしてその少女の手をとり、隣の部屋へと急ぎ足で入って行く。


鵜飼(うかい)

「ちょ!テメェー!何してやがる!!今は、そんなことをしてる場合じゃねぇーだろうが!」


刀馬(とうま)

「何言ってやがる?責任をとれって言ったのは、アンタじゃねぇーかい。鵜飼(うかい)さんよ。」


 刀馬(とうま)は、バタンと扉を乱暴に閉めた。



鵜飼(うかい)

「・・・。ったく、本当に厄介な奴と手を組ん時まったもんだ。」 


 部屋の中では、刀馬(とうま)は声を潜めて少女に聞く。


刀馬(とうま)

「ここは、甲賀の国の入り口に位置する花街だ。普通の伊賀の人間は、近づくこともない。・・・・・・伊賀の武家の娘が、こんなところで何してるんだ? (みお)・・・。」




 (みお)は、刀馬(とうま)を真剣な眼差しで見つめた。




読んでくださり、ありがとうございました!


花魁語(郭言葉)、初めて扱いましたが、難しいですね汗


あってないだろうと思いつつ、雰囲気だけでも出ていれば、幸いです( >Д<;)



◯長編小説◯

【時雨の里】(連載中)

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/

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