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【闇に沈む侍】  作者: 有馬波瑠海
4/18

【消えた母国】

こんにちわ!有馬波璃海(ありまはるか)です!


ただの趣味での投稿になります!(*´-`)

こちらの、作品は、長編連載小説【時雨の里】の

姉妹作品で、【時雨の里】の時代から約25年前の話となっています。



※こちらの作品は、シリアスながらもほのぼの要素のある【時雨の里】とは異なり、ギャグ要素はあっても、全体的にシリアスな感じになることが予想されます。あらかじめご注意ください。m(__)m



【時雨の里】絶賛連載中!こちらも、ぜひ、ご覧ください!(。-人-。)



◯長編小説◯

【時雨の里】(連載中)

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/

 辺りは一面炎に包まれたのを見て、猿飛(さるとび)は縦笛から口を放す。


鵜飼孫六(うかいまごろく)

猿飛(さるとび)。殺せとは言ったが、これはやりすぎだ!!風魔の連中に気づかれたら、どーするんだ!面倒なことになるだろうが!」


猿飛(さるとび)

「まぁ、念には念を入れといただけだ。あの男には、ただならぬ気迫を感じたんでな。」


鵜飼(うかい)孫六(うかいまごろく)

「それにしてもだ!焼きすぎだ!これじゃ、ここで戦闘があったのバレバレだろうが!」


猿飛(さるとび)

「そうでもないようだ・・・。」


鵜飼孫六(うかいまごろく)

「えっ?」


 暗い煙の中から、まっすぐに何かが飛んでくる。猿飛(さるとび)はそれをほとんど体を動かさずに頭だけ傾けて避ける。しかし・・・。完璧に避けたと思ったはすだったのだが、手に持っていた縦笛からキーンという音がしたのと供に真っ二つに割れる。


猿飛(さるとび)

「ほう・・・。」


 黒い煙の中から、ビリビリと雷をまとった刀を持った男が現れる。


刀馬(とうま)

「やれやれ。うるせぇー蚊が、またうるせー物持ってたもんだぜ。だが、もうその笛は使えない。」


鵜飼(うかい)

「あの男。俺達が投げた武器は、さっきの雷で粉々にしたと思ったら、俺が投げたクナイを一本、どさくさに紛れて隠し持っていやがったのか。」


 猿飛(さるとび)は、真っ二つになった笛をその場に捨てると、背中に背負う忍刀を引き抜く。


鵜飼(うかい)

「お、おい・・・。猿飛(さるとび)。」


 引き抜いた忍刀が、真っ赤に燃え上がる。刀馬(とうま)は、その忍と真っ正面に向き合い刀を構える。すると、バチバチと音を立てて、白い閃光が走る。


 互いの息の根を止めべく、互いの刀を握りしめ、人間離れした早さで真っ直ぐにぶつかって行く。


 しかし、その時だった。恐ろしい爆音と煙が辺りを真っ黒に染める。


 刀馬(とうま)は、瞬間的に後ろへ下がり、何が起きたのか、状況を探る。すると、煙の中に一人何者かが立っている。


亘秀一(わたりしゅういち)

「はいはい。そこまで。猿飛(さるとび)鵜飼(うかい)。お前達に戦闘の許可を出した覚えはない。何やってるんだ。命令違反だよ。」


鵜飼(うかい)

「いや、師匠・・・。これには深い理由(わけ)が・・・。」


 慌てる鵜飼(うかい)に対し、猿飛(さるとび)は、刀を背に戻すと何も言わずそっぽを向く。その様子を刀馬(とうま)は、つまらなそうに見ていた。


亘秀一(わたりしゅういち)

「それで。君は一体ここで何をしているんだ?お前は、風魔の者か?」


 刀馬(とうま)は、あからさまに嫌な顔をし、顔を横に向けて面倒くさそうに答える。


刀馬(とうま)

「冗談でも、あいつらと間違えられるのだけは、我慢ならねぇよ。俺は・・・伊賀の者だ。」


 亘は、刀馬(とうま)の言っていることが本当なのか、真意を探るため、刀馬(とうま)のことをよく見る。


亘秀一(わたりしゅういち)

「ほう。お前、伊賀侍の名家、甲神一族の者かな?その脇に刺さってる刀は代々甲神一族の頭領が息子へと受け継いでいる名刀虎徹だろう?それと、もう一本は、飛雷流継承者に渡される刀だね。」 


刀馬(とうま)

「・・・悪いが。俺は、忍びという生き物が大嫌いでしてね。よって、何も話す気はねぇー。アンタ達の敵はどうやら、風魔みてぇーだし。俺はここいらで行かさせてもらうぜ。」



 刀馬(とうま)は、忍達に背を向けて歩き出す。しかし、亘という忍は刀馬(とうま)を呼び止めた。


(わたり)

「行く?どこへ?伊賀の国に行こうとしているなら、無駄だよ。」


 刀馬(とうま)は振り返り問う。


刀馬(とうま)

「どういうことだ?」


(わたり)

「あの国は、今はもう風魔に制服され、風魔国の一部となった。あそこにいた者達は、もう今は日の本の各地へと散って行った。今から、5年前の話だ。 」


刀馬(とうま)

「っっ!!!つまり・・・戦は、5年前にはすでに決着がついていて、今はもう伊賀の国は消滅し、風魔の領土になったというのか!」


(わたり)

「うん。飄々(ひょうひょう)とした態度から、真剣な態度に、変わったね。今から、7年前、伊賀の国は風魔の突然の攻撃によって、戦が始まった。何十年もの間、伊賀、風魔、甲賀の三ヶ国は、互いに牽制(けんせい)しあい暗黙の了解のうちに手を出さずに今までやって来た。しかし、長きに渡る沈黙を破りとうとう風魔が、伊賀に手を出して来やがった。風魔は、伊賀と甲賀を攻め、すべてを風魔の領土にするつもりだ。そのために何年もの間、準備に準備を重ねてきたのだろう。あの伊賀の国がたったの二年で制服されてしまった。だが、伊賀の者達はまだ伊賀を取り戻す気でいるだろう。日の本の各地に散らばりながらも再び風魔に喧嘩をしかけ、国を取り戻そうと、狙っていると聞く。そこでだ、取引しないか?伊賀屈指の武家名家、甲神一族の生き残りよ。」


刀馬(とうま)

「・・・取引だと?」


(わたり)

「あぁ・・・。甲賀と手を組み、伊賀の国を取り戻そうじゃないか。」





読んでくださり、ありがとうございました!

次回も、ぜひ、ごらんください!

( *・ω・)ノ



こちらの、作品は、長編連載小説【時雨の里】の

姉妹作品で、【時雨の里】の時代から約25年前の話となっています。



※こちらの作品は、シリアスながらもほのぼの要素のある【時雨の里】とは異なり、ギャグ要素はあっても、全体的にシリアスな感じになることが予想されます。あらかじめご注意ください。m(__)m



【時雨の里】絶賛連載中

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/

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