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【闇に沈む侍】  作者: 有馬波瑠海
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【闇に潜む者達】

こんにちわ!有馬波璃海(ありまはるか)です!


ただの趣味での投稿になります!(*´-`)

こちらの、作品は、長編連載小説【時雨の里】の

姉妹作品で、【時雨の里】の時代から約25年前の話となっています。



是非、ご覧ください(*´-`)



◯長編小説◯

【時雨の里】(連載中)

https://ncode.syosetu.com/n5101gr/



 昔、風魔の国と伊賀の国の間で大きな戦があった。長きにわたった戦は、風悪の国の勝利で終わり

伊賀の国は風悪の国に占領されたと思われた。しかし、伊賀の国をとり戻すべく立ち上がっ侍が男がいた。忍ばかりが参加した合戦場で。その侍は夜の闇をものともせず、風魔の忍へと立ち向かい、どここらともなく自分に、向けられるクナイや手裏剣を全て弾き返し、圧倒的な強さでと敵を斬り倒して行った。その洗練はれた剣技に敵も見方も恐れおののく。


 虎の如く暗闇に巣くい、その恐ろしい白い刃で人の命を奪いとって行くその少年を、人は、白虎の侍と呼んだ・・・。












・・・・・・嫌な風の臭いがする。・・・・・・


 真っ暗な夜の森の中を走る三人の人影。


甲神剣馬(こうがみけんま)】 

刀馬(とうま)美小夜(みさよ)、二人とも、頑張れ。もう少しで国を出る。国から出てしまえば、もうあいつら忍は追っては来られない。」


刀馬とうま

「うん!母さん、大丈夫?」


美小夜(みさよ)

「大丈夫よ。刀馬(とうま)・・・。しっかり父さんについて行きなさい。」


刀馬(とうま)

「はい!」


 どこもかしこも、何かの気配で溢れている。姿の見えないそいつらは、確実に俺達の命を削り取ろうと、襲いかかって来る。


 顔のすぐ横を通り過ぎたり、腕をかすめたり、一瞬でも迫り来るクナイの気配を感じ取れなければ・・・そこにあるのは絶対の死。


 一体何人の忍びがこの闇の中に潜んでいるというのだろうか。


剣馬(けんま)

「伏せろ!二人とも!!!!」


父さんは、俺と母さんを地面へと押し倒した。すると俺達のすぐ上を物凄い風が通り過ぎる。近くにあった木々が一気に斬り倒され、月が見える。


剣馬(けんま)

「気術気然法を使えるのか?しかも、その中でこの威力の風を使うとは・・・。風魔か?術を見せたってことは、俺達を本気で殺るつもりか・・・。どうやっても逃がしてはくれないみたいだな。ならば、ここで迎え撃つのみ・・・。美小夜(みさよ)刀馬(とうま)を連れて川へ行け、船に乗って逃げるんだ。」


美小夜(みさよ)

「あなた!大丈夫なの?」


 父さんは、刀を腰から抜く。白い稲光が刀からピリピリと唸る。


刀馬(とうま)

「父さん・・・?」


剣馬(けんま)

刀馬(とうま)。侍であることを忘れるな。侍であることに誇りを持って、生きて行け。」


美小夜(みさよ)

「・・・刀馬(とうま)。行くわよ。」


刀馬(とうま)

「か、母さん!何言ってるんだ!俺も父さんと戦う!」


剣馬(けんま)】 

刀馬(とうま)、お前にこれをやろう。」


 父さんは、俺に一本の刀を渡した。


剣馬(けんま)

刀馬(とうま)。この刀は代々藤堂家に語り継がれている刀だ。刀は侍の魂だと言われる。この刀はその中でも特に大切な物。この刀を俺が帰ってくるまで、守りぬいてくれ。」


 父さんが、俺の手を握る。


刀馬(とうま)

「分かった。約束します。」


美小夜(みさよ)

「さぁ、刀馬(とうま)。行くわよ。


 母さんは、俺の手を強く握ると、川へ向かって走り出す。


刀馬(とうま)

「・・・父さん。」


 父さんの大きな背中が俺に語りかけてくる。父さ強くなれと。父さんのその大きな背中は、一本の刀と共に闇へと消えていった。



 背後から、おびただしい量の金属と金属がぶつかる音と、断末魔が聞こえている。そんな中、俺と母さんは夜の森を抜け、川へ出る。川には一隻の小舟が用意されていた。



美小夜(みさよ)

刀馬(とうま)!先に船に乗ってオールがあるか、見てちょうだい。」


刀馬(とうま)

「分かった!」


 俺は、小舟に乗り込むとオールを探す。すると布のしたにそれらしきものがあった。母さんに、そのそのことを言おうとしたその時だった。突然、小舟が動き出す。見れば、母さんは岸と船を繋いでいた縄を小刀で切り落とし、小舟には乗らずこちらを見ていた。


刀馬(とうま)

「母さん!!!!どうして!!!!」


 母さんは、泣きそうな笑顔を最後に俺に向けると、父さんがいる森の中へと、戻って行った。



刀馬(とうま)

「母さん!母さん!!!!!!かあさーん!!!!!!」


 俺は、何度も叫んだ。しかし、川の流れは早く、こいでもこいでも俺の乗った小舟はどんどん流されて行ってしまった。





読んでいただき、ありがとうございました。


次回も是非、御覧ください。(。-人-。)

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