仕様確認のテスト投稿
こんな異世界転生は嫌だ
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「おい、なんだよこの世界!?」
俺は趣味で異世界もの小説を執筆している鈴秋だ。
だが最近はスランプで、書きたい作品を書こうとしては没にする作業を繰り返していた。
そんなこんなで絶望のしていた俺は全く回りが見えなくなっていて、信号無視をしトラックに撥ねられてしまったのだ。
さよなら、俺・・・。と思いつつも、死に際に俺はトラックに撥ねられるとか、異世界転生系主人公っぽいよなー、なんて考えていた。
というわけで、日本での俺の人生は終わったはずなのだが、目を開けるとそこにはさっきまでいた都会の横断歩道とは全く違う、森の中に佇んでいたのだ。
「これって、マジで異世界転生しちゃったのか!?なんだかよく分からないけど、念願の異世界生活が俺を待っているんだな!剣に魔法にチート能力にハーレムに!」
そんな風にテンションが上がる俺だったが、一つおかしな点があることに気が付いた。
「何か胸元が重くね?」
それに気づいた俺は、その正体を探る。そして、俺はすぐにそれが何であるかに気付いた。
「何で胸がこんなにあるんだ!?」
まさかと思い股間に手を当てると、そこには俺の大事な息子が無かった。
つまり俺は、男ではなく女に転生してしまったわけだ。
ふざけんなよ畜生、何で俺が女になるんだよ。これじゃあハーレムを作っても男が相手だし、そんなハーレムは御免だよ!
しかし女になってしまったものはしょうがない。異世界物の楽しみの一つは消えてしまったが、美少女になるというのも案外楽しいかもしれない。
ていうか、まず俺は美少女なのか?それによってハードモードかイージーモード化が変わってくるぞ。
そう思って俺は姿を確認できないか周りをみた。お、ちょうど小川があるじゃーん。
俺は水に移った自分の姿を確認した。
そこには俺が思い描く究極のヒロインの姿があった。顔も、スタイルも、服装までも・・・。
「っておい、これって俺が主人公の設定だけ決めて即行没にした異世界物のその主人公じゃねえか!」
そう、主人公が異世界に転生したら美少女になってたっていう話を書こうとして、その主人公のビジュアルだけ俺好みに細かく設定したはいいものの、その後の話が上手く思いつかなかったので、すぐに没にしてしまった話があった。
そして、今俺がその主人公の姿になっているということは、まさか俺、あの没にした世界に来ちゃったのか!?
だとしたら、他に何の設定も考えてない以上、この世界はこの森しかない可能性がある。町もキャラクターも魔物も何にも考えていないのだ。
もしそうだとすると、俺はせっかく転生したというのにこのまま一人寂しく餓死する運命ってことになる。
いや、悲観するのはまだ早い。俺はこの物語の主人公。このキャラの設定を思い出せば、チート能力の一つや二つ設定・・・。何も設定していなかった。
頭がよくて運動神経抜群で料理が上手いとかは決めてあったけど、肝心のチート能力が何もないじゃねーか!
この森しかない世界で頭がよくて運動神経抜群で料理が上手くても、全然役に立たないぞ!
終わった、俺の異世界生活、2度目の人生・・・。
まあしょうがねえか、元々大した人間じゃなかったんだから、2度目のチャンスがあるなんて思う方がおこがましい。ちょっと夢を見れただけ良かった方だろう。
「ああ、せめてスキルがあればなあ」
そう口にしたとたん、俺の目の前に謎の表示が現れた。
これ、まさかステータス画面って奴じゃねえか!?なんかスキルっぽいのも表示されてるし!
そう思ったのだが、何か少し違う気がする。なんせ、ステータス画面にしては数字が殆ど見当たらない。
HPとか攻撃力とかそういう風なものはないのだ。じゃあこの表示は一体・・・?
とりあえず、文字を読んでみよう。さっきスキルっぽいと思った文字をよく読んでみると・・・。
レベル1創造神スキル『低級魔物召喚』、『低級食物召喚』、『ランダム人格生成』
と書かれていた。
創造神ってどういうことだ?俺はこのキャラにそんな設定を作った覚えはないが・・・。
でも考えてみればこの世界の創造神って、作者である俺のことなんじゃないか?
そう考えると、この世界の俺は主人公の設定に加えて、この世界の作者としての権限もあるというわけか!
絶望的だった俺の異世界での人生だったが、まだ終わっては居なかったようだ。
スキルが使えるとなったからには、色々試してみるしかない。そう思って俺は、まずは『低級魔物召喚』試してみた。
すると目の前に現れたのは一匹のゴブリン。やった、スキルはちゃんと使えた!
・・・ってあれ?魔物って敵だよね?今召喚しちゃうと襲われるんじゃ。そう思った矢先
「グギャー!」
ゴブリンが俺に向かって飛びかかってきた。うぎゃーやっぱり!
俺は飛びかかってきたゴブリンに咄嗟にパンチをかました。
すると、パンチは運よくゴブリンの顔面に当たり、地面に倒れたゴブリンはそのまま消えてしまった。
よ・・・よかった。こんなところで運動神経抜群の設定が役に立ったみたいだ。
何も考えずにスキルを使っちゃだめだな。次はもっと考えて使おう。
次は『低級食糧召喚』だが、まだ腹は減っていないし、スキルが何回使えるか分からないから今試すのはよしておこう。だから、先に試すのは『ランダム人格生成』だ。
しかし、なんだこのヘンテコなスキルは?これを使うと知性のない物にも人格が生まれるのか?
そう思って俺は試しに近くの木にこのスキルを試してみた。が、何も起こらない。
うーん、じゃあこれは動物にしか効果が無いとか?でも、この世界に動物がいるとは思えないんだよなあ。
そう思った俺だが、さっきの『低級魔物召喚』スキルを思い出した。魔物ならこのスキルが適用されるかも?
それを試すために、もう一度『低級魔物召喚』を使ってみる。今度はちゃんと木の棒を手にもって戦闘準備を整えてある。
今度召喚されたのはスライムだ。動きが遅いので余裕をもって『ランダム人格生成』を使えた。
すると、スライムが一瞬輝き、その後なんと喋りだしたのだ。
「おうおう嬢ちゃん。こんな森の中で一人かい?俺みたいなスライムの前に女の子が一人でノコノコとやってきたらどうなるか分かってるんだろうなあ?」
「ぎゃー!」
ボコッ
俺は気色の悪さに思わず棒でスライムをぶっ叩いてしまった。
「いきなり殴るとかひでえ嬢ちゃんだ・・・」
そう言い残してスライムはゴブリンと同じように消えてしまった。
うぅ・・・ほんと、つい手が出てしまった。今のは向こうの発言にも問題があると思ったけど、話し合えたかもしれないのにいきなり殴るんじゃなかった。
罪悪感から俺の精神力は大幅に削られた。もう何もする気が起きない。
こうして、自分の作った異世界で創造神となった俺は、波乱に満ちた第二の人生を歩むこととなったのだった。
(続きません)
骨は拾うよ