2/2
第一話「目覚め」
早朝、俺と№107は寝ずに、少年の目覚めを待っていた。
鳥の声がだんだん騒々しく思い始めていたころ、容器の中で眠る少年の口からボコボコと泡が出た。
すぐさま俺は、容器の液体を抜き、容器から少年を出した。
少年は普通の人間でいえば二歳くらいの姿だ。
ここまでになるまで、少年は容器の中に三十年間眠っていた。
「触ってもいいかな?」
うれしくて仕方ないんだ。
「大丈夫ですよ。」
№107は優しく微笑む。
俺は少年を抱きかかえた。
「嬉しそうですね。」
「当たり前だ!」
っと。あまりに少年が軽いので、慎重に抱きかかえる。
肌がぷにぷにしてて、髪もふさふさで柔らかい。
何これ、超可愛い。
「んぅー?マスタぁー?」
少年が目覚めた。
俺の心臓が射抜かれた。
「№107!今の聞いたか!?」
「もちろんです。」
「俺のこと呼んだ-----」
「あなたが毎日話しかけていたからでしょう。」
俺は今、猛烈に感動している。
はじめまして。レイル。