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魔法学校へ

 学校には予定より早く着いた。


「やはり少し家をでるの早すぎたかな」


 時計を見るとまだ8時10分時間には余裕がある、さすがに学校の中には少なからず人はいるようだが。

 だがまず俺にはやることがある、そうクラスを見つけることだ。


 神林高貴の情報が記されている端末カードを学校のあちらこちらに設置されてあるパソコンにスキャンする。


「1-3組か」


 どうやら俺は1-3組らしい。


「暇だし教室に入っておくか」


 そんな呑気なことを考えながら2階の1-3組に到着した、予想通りだがクラスの中にいる人数はまだ5人ほどだ。

 自分の席を探し机の上にあるパソコンを立ち上げた、暇つぶしをしようとしたのだ。

 この世の中パソコンは一人一台あって当たり前なのだ、もちろん魔力によって動いているのだが。


 パソコンをいじっている間に人が増えてきたようだ時計の針は8時30分集合時間まであと20分である。

 だが俺はここで違和感を覚えた、もうクラスの半分は埋まっていそうなのだがそれがみんな女子なのだ、そして気のせいなのかもしれないが女子たちが俺のことを見て何か話しているように見えるのだ。


「なんなんだよまったく」


 誰にも聞こえないような小さい声でそう呟きながら、そしてまたパソコンでネットサーフィンを始めた。

 と、気になるスレッド名が目に止まった。


「大ニュース 初めて魔法を扱う男性が出現!!か・・・すごいなそいつ、名前はなんていうのだろうか」


 調べようとした時にチャイムが鳴った、時計を見ると8時45分予鈴だろうか。


「まぁいいや、あとで調べるとするか」


 気づかなかったがもう先生が来ていたようだ。


「たしか先生の名前はシャーリーとかいう名前だったかな」

「まてよ、シャーリーってどこかで聞いたような気が・・・・気のせいか」


 そしてついに本鈴がなったついに俺の高校生活最初の授業が始まるのだ。

 本鈴と同時に先生が話しだした。


「みなさんようこそ魔法学校アウロラへ、ここにいるということはみなさん平均以上の魔力つまり体内にMPがあるということです」


 先生はニコニコと話しているだがここで一つ俺には理解できないことがあった。

 さっき発した言葉の中に「ようこそ魔法学校アウロラへ」といったように聞こえたのだが気のせいなのだろうか、いや気のせいに違いないただの聞き間違いだ。

 そう自分に問ただしてまた先生の話を聞きはじめる。


「まずみんなに言いたいことがたくさんありますけど、最初にみんなの体内にあるMPを図りたいと思うのでみんな教室を移動しましょう」

「そうそう言い忘れてたけど私の名前はシャーリー・モントラム シャーリー先生って呼んでくださいね」


 この人を見るのは初めてだが一つ言えるのは明るく無邪気な性格なのは確かだということだ。

 だけど俺にはやはり先程の言葉が頭から離れないのだ、あの時確実に魔法学校という言葉が聞こえたのは気のせいではないことを俺は確信した。


 そもそもこのクラスでは少しおかしいことがあるのだ。

 なぜかというと女子しかいないこれは確実におかしいのだ。

 

 普通学校に進むのはすべての男子と約70%の女子だ、普通に考えると男子のほうが多くなるのが当たり前なのだ、しかしなぜかこのクラスには女子しかいないおかしいとしか言い用がないのだ。


 そしてさっきの言葉が聞き間違いではないと確信した言葉が聞こえた。


 そう、MPと。


 ここで俺は先生に聞いたほうがいいのかそれとも聞かないほうがいいのだろうか、早く言わなければみんなが移動してしまうここは覚悟を決めて聞くしかない。


「あの、先生俺・・・」

「シャーリー先生一つ質問があります、なぜこの魔法学校アウロラに男がいるのでしょうか」


 俺が先生と話そうとした瞬間自分の席の横のいかにも美少女らしき女子が先生に質問した。

 結果的に聞きたいことが聞けそうなのでいいのかもしれないが。


「ほほーお目が高いねそこの君」


 先生はその質問まってましたとでも言いたそうな顔で美少女をちらりと見た。


「さすがこの学校に主席で入ってきただけあっていい質問だ 遠藤綾瀬さん」


 遠藤綾瀬この学校つまり魔法学校に主席で入ってきた人の名前か、じゃあなぜ俺はここにいるのだろうか、謎は積もるばかりである。


「先生、たぶんみんな思っていたと思いますよ、なぜ男子がいるんだと」

「えーそうかなー私にはそう見えないけどなー」


 少しのあいだ沈黙が起きた俺も何かいうならこのタイミングを逃すわけにはいかない。


「あの先生俺も聞きたいんですけどなぜ俺がこの学校にいるんですか」

「君は謎なことを聞くね、なぜって君がここに来るための基準をみたしてるからだよ」


 基準って俺の体にMPがあるということなのだろうか。


「それってつまり俺の体の中に魔力をつくるMPがあるってことなのか」

「こらこら先生には敬語を使うんですよ、神林くん、しかも自分でわかってるじゃないか君の中にMPがあるってことがね」


 もしかしてさっきパソコンで見たのは・・・・


「先生少しパソコンを見てもいいですか」


 こちらを見ながら見てもいいよと言いたげな顔で3回ほど頷いた。

 横を見ると遠藤綾瀬が俺のことをまるで汚い物を見るような目で見つめていた。

 

 が、今はそんなことを気にしてはいられない、朝に見た物を確認しなければならないのだから。


 そして朝見逃したスレッドを発見した。

 大ニュース 初めて魔法を扱う男性が出現!!

 そしてそのスレッドにでかでかと俺の名前が書かれていた。


 魔法を扱う男現る その名も神林高貴!!


「おいおい勘弁してくれよ」


 波乱の高校生活が始まろうしていた。


 

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