5 両親が事故に遭い~愛染は【デモン長者】となり~姿を消したのでした。
「それじゃあ行って来るよ。」「私達だけ悪いねえ・・」と言う両親。
「3月位しか暇な時期は無いんだから、楽しんで来たらいいよ。」と言って俺は【S空港】で見送った。
S空港は日本海側にある、小規模な空港だが【駐車料永年無料】と言うオマケに引かれて、隣のA県やN県からも搭乗客が来る隠れた人気空港でもあった。
帰り道~滅多に行かないM町の【イ〇ン・モール】に寄って、春物のカーディガンを買うのだった。
家に帰ると・・「八木先生!服を買うなら私がコーディネートしてあげたのに・・」と言う愛染は、その後も両親に謝れずにいた様子だった。
「飛行機は無事に飛んで行ったのよね・・」と言う愛染は、やはり気になっているのだろう。
俺は「S空港はA〇Aだから大丈夫だ。これまで事故大きな事故が起きたことも無いし。」と、軽い気持ちで愛染を慰めたのだった・・
その夜・・<ジリリリン。八木さんですか?ご両親が乗った飛行機が・・>
<ゴトリ> <もしもし・・もしもし>
+++それからどうした++++
4月になり、新学期が始まった。
両親の遺体は【合同葬儀】だった。
愛染達4名は【ドバイ】にある国際Eスポーツチームから招待を受けていたそうで、葬儀が終わった後に、家を出て行った。
5月になり、農業実習も忙しくなり・・「先生!高校生日本一になりました。」
天真爛漫学園のBチームが高校生日本一になり、Aチームが韓国で開催された世界大会で優勝した。
<ブルン ブルン プス> <チャラ リラ リラ> 「お待たせ!」~
俺は相変わらず、悪友3人から【かまって】もらっていたのだ。
「そう言えば聞いたか?ドバイに行った愛染ちゃん。【デモン長者】の番付に載ったそうだな。」と言う校長・・・
「あ~【ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド】だろう?」と店長も何か知っている様子だった。
「おいおい!Eスポーツ部顧問の八木ちゃんが【デモン・ソフト】を知らないのか?」と、2人は呆れ顔だった。
「高校生が日本一になったアレだろう?」と言うと・・<ハア>と2人はため息までつく始末・・
校長は「今回、天真爛漫学園が日本一になったのは【優良】なゲームを制作している【ゴッズ・ソフト】のコンテンツなんだ。【デモン・ソフト】は正反対の会社さ。人気で言えば【8:2】の割合でデモン・ソフトの方が強いけどね!」と言う。
店長も「八木ちゃんは【デモン長者】って聞いた事は無いか?」と言うが・・ハテ。
「ああ・・もう!顧問しっかりしてくれよ。」と言いながらも2人は説明してくれたのだった。