狂った冥王 Ⅰ
暗殺界 それは 悪しき心を持つ者が集う異界
瞳は 深い 深い 闇のような 誰もが恐怖を抱く瞳
背には 黒い翼 そして その悪しき者たちを 魔人 という
しかし 魔人より 恐ろしい存在 ただ一つ 通称 漆黒ノ冥王 ライオナ
彼女は 狂気に飲み込まれ 全身が漆黒に 包まれている
瞳は 他の魔人共とは 比べ物にならないくらい そう 底なしの闇のようだ
整った顔立ち しかし その黒い微笑は 「死ネ」 と 「残酷な狂った笑い」しか 語らない
手には 黒い 巨大な 鎌 幾多の命を狩り 幾多の悲鳴を呑み込んだ
そして 背には 名の通り 漆黒の翼 相手の懐に 瞬時に入り込み
八つ裂きにし 殺すための 恐ろしい翼
こんな 魔人たちに 心はあるのか? もちろん あるさ 「殺ス」としか 考えない
闇の心 誰にも 開こうとしない 鋼の心 その 固い扉は ずっと 閉ざされ続けるだろう
漆黒ノ冥王と その下部の 魔人共は 魂を狩りに いざ 羽ばたく
それ一方 心清き者たちが 集う 異界 天界
背には 真っ白で 銀ともいえる 輝かしい 翼
手には 悪しき者たちを罰する 弓や剣 恐ろしさは 全く感じない
金色の その瞳は 美しいほほ笑みを飾る その者たちを 天使 という
その 天使たちを 部下とし 天界の 頂点に立つ存在 二つ
通称 白銀ノ雪神 エリン 光射ノ聖天使 クオリナ 彼女たちは 神々しい光に包まれている
エリンの 手には 魔を罰する 魔術を使うための 杖
クオリナの 手には 光の矢を射るための 弓
二人は 昔からの仲で 億年と 天界の頂点に立っている
暗殺界の魔人共は 天界を怨み いつかは殺す と 日々 憎しみの心を 大きくさせる
天界の天使たちも 悪しき者に罰を と 暗殺界の者共を いつかは殺すと 日々思う