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第14話 放課後

退屈な授業の時間が終わった。

僕はトイレに行きたかったので、鞄をユカリに預ける事にした。


「ごめん、ちょっとトイレ行ってくるから、これ持って学校の出入り口で待っててくれる?」

「いいよ」


そう言うと、鞄をユカリに預けトイレへと駆け込んだ。


「ふぅ、この辺かな?」

トイレから出てユカリを探していると、言い争っている声が聞こえた。


「やめて」

「貴女、ラファエル様と同じ班だからっていい気にならないでくださるかしら?」

「そうよ!魔王の分際で!」


魔王?声からして、どうやらユカリが絡まれているようだ。


「どうしたんだ?」

「ラファエル様!この女が貴方様の鞄をお盗みになっていたところ、注意したら口答えをしんですわ!」


ユカリに絡んでいたのはシンシアだった。

またこの女か。


「あ、鞄ありがとう」

「ん」


なんだ、鞄を盗まれたのかと思って絡まれてたのか。

勘違いさせた僕も悪かったかな。


「ごめん、僕がトイレ行くからユカリさんに鞄を預けてたんだ。」

「あ、あらそうだったのですか」

「あれ?ユカリさん彼女たちに言わなかったの?」

「言ってこの人たちが信じるとでも?」


あー、成る程。完全にイチャモンを付けられたんだな。


「それに、さっき聞こえたけど魔王ってなんの話だ?」

「そ、それは、闇魔法が得意なのは将来魔王になるからと言われているからですわよ!」

「って言ってもなぁ、ユカリさんが魔王になるなんて信じられないけど」

「いいえ、きっとラファエル様もユカリさんの事を親しげに感じるのは心を操られているから…そうですわ!操られているに決まってますわ!」


これには少しムッとした。


「はっきり言っておくけど、君達に僕らの関係の何を知ってそんなことを言っているんだい?」

「それは…」

「あとね、この際言うけど、闇魔法が使えるから魔王になるんじゃなくて、君達が闇魔法使いをこう言う風に虐めるから魔王になるんじゃないのかい?」

「うっ…」

「つまり、魔王を生み出してるのは君達だろ!」


シンシアは俯き、黙り込んだ。


「ひ、酷い!折角ラファエル様を思って頑張ってきたのに!シンシア様が可哀想!」

「やっぱりこの女に操られているんですわ!」


一緒にいたのはシンシアと同じ班の女子2人だった。

名前は確か、カミラとイレーネだ。


「いい加減に…」

僕の言葉を遮るようにシンシアがユカリに対して言い放った。

「9月の魔法大会で覚えてらっしゃい!」


悔しそうにユカリを睨むと、連れの2人を連れて寮へ戻って行った。


「魔法大会って?」

「さあ、あそこにいる先生に聞いてみましょう」


少し離れたところにいる先生を指さした。


「あの、すみません。」

「ん、1年生か?何か用かな?」

「はい、あの魔法大会について聞きたくて…」

「ははは、まだ5ヶ月も先じゃないか。で、聞きたいことってなんだ?」

「ルールと言うか、どう言うモノなんでしょうか」

「そうだな、何から説明しようかな」


先生曰く、魔法大会は毎年9月に開催する学年別に行うトーナメント選のようだ。

そして、この大会の醍醐味が『下克上システム』。

学年とクラス別にトーナメントを行い、勝った上位3名が一個上のクラスの生徒を指名し、戦うことができる。

その生徒に勝てば、一つ上のクラスに上がれるとの事。

そして、Aクラスの生徒はひとつ上の学年の生徒を指名でき、その生徒に勝てば1年飛び級ができるのだ。


「多分その下克上システムを使って私をどうにかしたいつもりね」

「でも、ユカリさんは強いし、何もできなさそうだけど…?」

「何を考えているのか分からないけど、売られた喧嘩は買うわ」

「そうだな、僕もユカリさんを応援するよ」

「ふふふ、生まれてきたことを後悔させるわ」


ユカリが何やら黒い笑みを浮かべている。


「おーい、また厨二病が出ているぞ〜」

少し不安にはなったが、魔法大会に向けて戦闘魔法を鍛える事にしよう。

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