第10話 入学初日
どうやらAクラスは20人いて、その中でも貴族が僕を含めて5人いるようだ。
コバルトは水色の髪をした真面目そうな男の子。
シンシアは金髪の巻き髪の強気な女の子。
ヒルダは赤髪のツインテールの活発そうな女の子。
マリアは青くて肩まで伸びた髪の大人しそうな女の子。
まぁ、貴族のお付き合いとかめんどくさそうだし、あの4人と関わるのはやめよっと。
女子達は僕の方をちらちら見てくるが、興味がないのでやはりスルーしよう。
個人的に気になる生徒といえば、やはりユカリだろう。
僕と同じ日本人なら友達になれそうだし。
あとは、ハリスと呼ばれた男の子だ。
ハリスは茶髪の短髪で少しポッチャリで、この世界では一見女性受け悪そうな見た目をしているが、将来僕好みに成長しそうだ。
「では、授業は明日からとなりますので、寮へ案内する係の人が来るまで自由に交流していてください。」
そう言うと先生は教室を出た。
「ねぇねぇ!あなたがユリウス様なのね!」
「わたし、アマレットって言うの!」
「わたしはカミラって言うの!」
「わたしはーー」
げっ!女達が集まってきた。
周りの男子は羨ましそうな目で見てくる。
「ちょっとあなた達、平民のくせに頭が高くってよ?分かったらそこをお退き。」
シンシアだ。
「はじめまして、私はシンシア・フォン・マグリット。公爵の娘で、よろしければ貴方様とお近づきになりーー」
「よろしくね、僕ちょっと話してみたい子がいるからまた後でね。」
長くなりそうだったので話を遮って席を立った。
「ラファエルが話してみたい子だって!誰かしら!」
後ろの方でざわざわ聞こえる。
「ちょっと良いかな?」
ユカリに声をかけた。
「え?私?」
「え!話したい子ってあの孤児?なんなのあの子?」
後ろでまた騒ついた。
「私と話すと変な目で見られるわよ。」
「そうですわ、その子の一体何が良くてお話に?それにこの私を差し置いてまで」
シンシアがキッとユカリの方を睨む。
あー、コレだから女はめんどくさい。
「君、日本人?」
ユカリに問いかけた。
「え…今なんて?」
ユカリが驚いた顔をしている。
「やっぱり、僕も日本人だよ。」
「うそ!?」
それまで死んだような表情だったユカリの目に初めて光が差した。
「ちょ、ちょっと、2人してなんの話を…?」
「ごめん、コレは僕らにしかわからない話だから。」
「な、なによそれ!」きぃ!
シンシアは悔しそうにすると、他の貴族の方へ向かっていった。
「君は誰かの加護を受けてるの?なんでこの世界に来たの?」
「私は勇者として呼ばれたんだけど、転生して生まれた時にね、つい調子に乗ってしまって。」
「勇者?!と言うより調子に乗った?」
意味深な発言に首を傾げた。
「この世界では皆精霊の加護を受けてるのは知ってるでしょ?」
「なんとなく」
「貴方は光の精霊の加護を受けているから神聖魔法が使えたり、皆いろんな精霊の加護を受けているの。加護以外の属性魔法を使おうとすると威力が下がったり、消費魔力が大きくなるの。」
「なるほど」
「例えば、神聖魔法なんてのは光の妖精の加護がなければ物凄く魔力を消費するわ。だから神聖魔法の使い手が少ないのよ。」
「へぇ!物知りだね!」
「貴方が無知すぎるのよ…」
ユカリは頭を抱えた。
「で、調子にのったって言うのは?」
「元々私も光の妖精の加護を受ける予定だったの。でも、私がついーー」
ユカリは恥ずかしそうに呟いた。
「くっ、我に秘められし黒き力が…って遊んでたら闇の精霊に気に入られたみたいで、闇の精霊の加護を受けてしまったの。」
「厨二病ってやつですか?」
「う、うるさい!」
取り敢えず、笑いを堪えた。
「それで、光と闇は相容れない存在だから私は光の妖精の加護を受けれず、親に捨てられて孤児になったの。」
「え!親に捨てられたって?」
「私元々良いところに生まれたんだけど、闇属性は不吉だから捨てられたの。」
ちょっと間抜けな話だが、こいつも大変な目にあったんだな。
ガラガラ…
「えー、これより寮へ案内しますのでついてきて下さい。」
案内係の人が収集をかけ、そのまま皆は寮まで案内された。




