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女のコは生きている。

私のラブレター

作者: 誣妄 姫子

夏は暑苦しいですね。冬よりも。


今日も寝れずに夜を過ごす


気づけばとっくに遅い時間なのに


そんな早さなんて関係なく

私の不安を掻き立てて


むさ苦しいこの暑さを

感じながらも


薄い布団にくるまって

ぼーっとする


何となく頭がいたい

将来が不安とか

そんな優しいものじゃない


今が不安なんて


そんなモヤが私を追い込んで


手を出すな

そういったのかもしれない


でも、同時に

求めたはずの助けは来ないみたいだ


あいつは悪口を言って

あいつはあいつなりに暮らしてて


私はそんな君が愛しくて

私だけは違うんだと言い聞かせ


動かない手にそっと

身を委ねたけど

既に何も起きないことは知っていたのに


朝が遠い

夜はこんなにも近いくせに


眠い、寝たい

そんな気持ちが混じりあって

目は全然閉じなくて


(うつ)ろな目の意味は、また違って

私を縛る何かをただただ考えて


生きてることは息苦しい

そのくせ、死ぬことは考えられず

君がいればいいと


その存在だけを作り出し


優しいんじゃない

ただ、卑怯なんだ

そんな自分を知っているから


こんなことしか考えつかない


生きている楽しみを

君とつくるために

生きている


こんな簡単な理由で

私と君を分けないで欲しい


(つら)さより、気持ち悪さ

(くる)しさより、(とうと)


求めるものは、嫌いなものを

捨てるものは、好きなものを

手放すものは、大好きなものを


特別の形はなんでもいい

愛の形だってどうだっていい


ただ、狂ったモン勝ちだと

それが好きだと

君には伝えておきたい


本当はすべて捨てた方がいいんだ

君は何も傷つかないだろう


でも、私は捨てなければ

傷つくことしか出来ない


こんな地獄から救ってくれるのが

地獄みたいな君でも構わない

縛り付けてでも

守ってくれないと


潰れきれない、壊れることも出来ず

居もしない君の声を聞いて

バカみたいに、生きている


会いたいな


私を愛する君へ


これをラブレターとして


受けたのなら


あなたは受けてくれるだろうか


私は


ゴミを漁ったカラスの


一軍に居る


異色のからす


みんなが飛び立ったあとに


ゴミを集める


「あのからすは偉いね」


なんて


勝手に言ってるよ


上機嫌になって


それが、私なのだから


閲覧ありがとうです。

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