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plo.

『あー!!もぅ、恋愛したい!!』

「アンタ、そればっかりね」

梓に呆れられたー、と膨れれば、溜め息を吐きつつも梓は私を撫でた。

中学二年の冬にもなって、年齢=彼氏いない歴だと流石に焦りもするでしょ。

目の前の梓もそうなんだけど、この子は部活で忙しいから要らないって言うし。(それを言ったら私も部活で忙しい事になるのだけど)

『誰かいい人いないのー?』

梓は私を撫でるのを止めて面倒くさいものを見るようにしてみてくる。

「そうは言っても、二人も紹介して、発展しなかったのはアンタでしょ」

『だってー、部活と俺どっちが大事っ!!なんて女々しいじゃん』

「そりゃそうだわ。………でも、二人と気まずくなって話せなくなったんだけど?」

『それは申し訳ない』

私は文武両道のこの公立で、バレー部のセッターとして学校を(一応)背負っている身だ。部活で忙しいのは同学年ならよく知っている話だ。(目の前の梓は器楽部のボーカル兼ギタリストだしね)

梓は再度溜め息を吐いてケータイを取り出した。これはもしかして、

「あぁもう分かった……。柚奈、これが本当に最後だからね?」

『分かった!ありがと』

そう言って、ああでもないこうでもないとケータイを弄る梓は、器楽部のヒロインでなければ男子からモテモテだったはずだ。高嶺の花だって男子が騒いでるしね。(可愛いって訳じゃないけど、気配り上手の姉御肌だし)

と、ようやく指が止まる。

「あ、コイツは?」『誰さ』

ケータイの画面を見せてくれたけど、名前を見ても顔は浮かばない。クラスメイトになったことある子しか知らないもん。

「あー、アンタ恋愛したいって五月蝿い割に、イケメンって言われる男子あんま見てないもんね。

うちの学年Aクラスの柊 勇人。サッカー部期待の星らしいよ?」

『サッカー部かー、いいかも』

「連絡入れとくから、…って、アンタ。ケータイ」

『あ、忘れたんだった。メモるから貸して』

ケータイをホイっと渡されてサラサラサラっとメモをする。

どうせ今日から冬休みなのだ。今日の夜に連絡してみよう。

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