第19話
銅鏡の光が消えたのを感じ目を開けるとそこはドラゴンと会う前にいたところとまったく同じ場所だった。それに、手には復元したはずの【太古の銅鏡】が【壊れた太古の銅鏡】になっいる。
俺はまさかと思いアイテムポーチを確認していく。―――――良かった。夢じゃない・・・
アイテムポーチには、しっかりと【ミスリル結晶】が入っていた。まあ、他の鉱石アイテムは全部パーだけど。
でも、4日間の鉱石アイテムが【ミスリル結晶】になったと思えばそこまで損をしているわけでも無い様に思う
「あれ? アークとガーベラは???」
いったん落ち着いたら呼び出していたはずのアークとガーベラがいないことに気づく。・・・・・・そういえば、ドラゴンとの対面のときもいなかったような・・・。
ひとまず、ステータス画面を開きパートナーの状態を確認。そこには、アークとガーベラが待機中になっていた。
どうやら、銅鏡を潜るとパートナーモンスターが水晶に呼び戻されてしまうらしい。
つまり銅鏡は直してもプレーヤーが出入りすると壊れてしまい銅鏡を潜るときはパートナーモンスターが水晶玉に戻されるというところかな。
銅鏡についての考えがまとまったところで俺はすぐにタルサに向かう。理由は言うまでもない、ミスリルが手に入ったのだから行くところは決まっている。
ちょっと勿体無い気がするけど加工できないのなら宝の持ち腐れだ。寄贈した方が得ってもんだろ。
帰り道はできるだけ戦闘を避けて博物館に直行。
「いらしゃ・・・」
「おじいさん! ミスリル見つかりました!!」
脇目も振らずに博物館に入った俺はおじいさんが喋り終わる前に用件を言ってしまった。――――まあいいや。おじいさんとしてもうれしいことなんだし。
「・・・・・・ほ、ほんとか!? ほんとにミスリルが見つかったのか!?」
おじいさんは、座っていた受付から出てきて詰め寄ってくる。
「ホントだから。はいこれ。後、近いって」
「お、おお。すまん。・・・・・・ふむ、しかしこれがミスリル・・・」
どうやら、おじいさんはミスリルを見たことないようだ。でも、終始うっとりとした目で見つめているので気に入ってくれたはず。
「ど、どうですか?」
「あ、ああ。問題ない。むしろ、凄すぎて言葉も出んわ」
うん、気にいってくれたようでよかった。
「ところで、これを持ってきたということは、寄贈してくれるということでいいんじゃな?」
「当然です。これでやっと博物館の鉱石がすべて揃うのに寄贈しないわけ無いじゃないですか」
「ふむ、そうか。ホントお主には世話になったのう。ほれ、これがお礼の品じゃ」
『ポーン! 《採掘マスター》、【スキルブックNO.4】、【最高級複製キット】、【博物館フリーパス】、100000Gを獲得しました』
今回のお礼の品は前回よりかなり多い、やっぱり展示品がすべて揃ったからだろうか? 俺はひとまずお礼の品を確認していく。
称号
《採掘マスター》
・つるはしが壊れなくなる
・採掘回数が増える
・レア鉱石が出やすくなる
【スキルブックNO.4】
効果:隠しスキル【複製】が取得できる。
【最高級複製キット】
記述:複製を行うための最高級キット。
【博物館フリーパス】
記述:どこの博物館でも無料で入ることが出来るフリーパス。博物館の職員に気にいられなければ貰えない。(譲渡不可)
【複製】
・鉱石や植物などの自然界にあるものを複製することが出来る。
相変わらず、寄贈すると破格のアイテムが手に入るな。しかも、今回は称号までもらえたし。しかし【博物館フリーパス】の記述にあるどこの博物館でもってことはここ以外にも博物館があるってことか。て言うか、博物館って入るのにお金いるんだ。俺この前払ってないんだけど・・・
「ところで、この【スキルブック】って他のナンバーはどこにあるか知ってますか?」
「んー・・・・・・確か、これより前のNO.1、2はタルサの町のどこかにあると思うんじゃが。さすがに場所まではしらん」
なるほど、この町に後二つのスキルブックが眠っているわけか。・・・これは、当分の行動が決まったな。
「それじゃあ、失礼します」
「おお、それじゃあの。また、いつでも来い。歓迎するぞ」
そう言って、博物館を後にする。
次に向かうのはエルさんのところだ。丁度、昨日正式に店をオープンさせたと地図つきで連絡があったので開店祝いってことで透輝石で何か作ってもらおう。
俺は、始まりの町に戻りエルさんから送られた地図と照らし合わせて店を探していく。
そうすること10分。やっと、エルさんの店らしきところを発見した。
「・・・・・・・・・・・・」
発見したお店は木造二階立てでかなりの大きさだ。
二階には『天使の福音』と書かれた看板がでかでかと架かっている。
若干、建物の大きさにびびりながらも扉を開けて店の中に入っていく。
「いらしゃいませー。って、おっ! ヨヤ君じゃん。久しぶり、ここ最近全然顔出してくれなかったからお姉さんさびしかったよ」
「すいません、ここしばらく鉱山の方に入り浸ってて帰ってくる暇が無くて」
ここ最近は、鉱山で採掘してはつるはしが無くなったところでタルサに戻り。つるはしを所持制限いっぱいまで買い込み。再度、鉱山で採掘する流れだったので始まりの町に帰って来る暇が無かった。
「確かに、寂しかったけど・・・。って、なんてね! いいっていいって。そんなことよりどう? 私の店。なかなかいいでしょう」
「はい、大きすぎて入るのに躊躇したくらいですよ」
「ふふっ、そうかそうか。それなら、ちょっと無理して大きい店を買ったかいがあったってもんだよ」
エルさんはほめられてかなり上機嫌のようだ。やっぱり、店があるとまさに武器屋って感じでかっこいいな。
「エルさん、開店祝いにって言うのは何か変ですけどこれで何か作ってくださいよ」
俺は、エルさんに【透輝結晶】と【透輝石】をありったけ渡す。
「ん? なになに、ってこんなにいっぱいの強化鉱石で武器屋の私に一体何を作ってほしいのかな?」
なんだか軽くディスられている気がしないでも無いがきっとエルさんの冗談だろう。ちなみに、渡したのは【透輝結晶】×1と【透輝石】×16だ。
「すいません。また、アクセサリーをお願いします」
「・・・別に気にして無いからそんなに申し訳なさそうにしないの! で、今度は何? 首と腕と確か耳もアクセサリーあるって言ってたよね?」
俺は今、【双凶犬の首飾り】【至宝のブレスレット】【防音のイヤリング】と言う三つのアクセサリーを持っている。
「んー・・・それじゃあやっぱり、指輪とかかな?」
「そだね、指輪が無難かも。まあ、アクセサリーは不可視モードにも出来るからあんまり部位のダブりとか考えなくても大丈夫だけど」
へー。それは知らなかった。確かに、10個もアクセサリーつけてたらどうしても部位のダブりは出来るか。
「じゃあ、指輪で決定ですね」
「あいあい、でどうする? デザインの要望とかあったら聞くけど?」
「んー、とりあえずシンプルなやつってことで一つ」
「りょーかい それじゃあヨヤ君、明日には完成してると思うから。ログインしたら取りに来てね」
「わかりました。エルさん作の指輪楽しみにしてます」
そう言って、俺はエルさんの店から出てログアウトした。
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