第10話
始まりの町に死に戻りした俺だが、最後のアナウンスのこともありもしやと思いアイテムポーチを見て行けばそこにはオルトロスのドロップがぎっしり入っていた。どうやら、最後のグレネードで相討ちだったみたいだ。さらに、そのドロップの中には明らかに特殊な項目のドロップ品が三つある。
ボス単騎討伐ドロップ 【防音のイヤリング】 レア度★★★★★
効果:咆哮無効
初討伐ドロップ 【双凶犬の首飾り】 レア度★★★★★
効果:StrとAgiが2倍になるがDexが0.5倍になる
MVPドロップ 【双凶犬の魂】 レア度★★★★★
効果:StrとAgiが1.5倍になるがDexが0.8倍になる効果がつけられる
最後のアナウンスでもわかる通りオルトロスは南の林のボスだったようだ。しかし、この三つのドロップのレア度高くないか?。
まあ、単騎討伐は後からでも達成できるけど、初討伐はこのゲームで初めて討伐されたことだと思うからレア度が高いのは当然だろう。MVPは魂系のアイテムだし。
それに、普通はパーティーで狩るモンスターだからドロップはみんなに分配されるはずだが。今回は俺一人で狩ってしまったので分配分のドロップも俺一人のものになる。・・・・・・まあ、相打ちだけど。
しかも、称号が発動していたので双凶犬の魂が通常ドロップでも出ている。さらに、エルさんが言っていた通り【スキル石】もきちんとドロップしていた。
ひとまず、町に戻ってエルさんにでも相談しよう。・・・あっ! そうだ。ちゃんと男だって事も言わないと。
「エルさん。こんばんわー」
町に戻ってすぐエルさんの露店に足を運んだ。
「いらっしゃい。ヨヤちゃん」
ちゃん呼ばわりと言うことは、やはり俺のこと女の子だと思っているのだろう。こういうのは、引きのばすといろいろと面倒なことになるので、ここでズバッと言ってしまう。
「エルさん。俺、男です」
「はっ??」
エルさんの顔が何言ってんのみたいな顔になっていく。
「いやいや、さすがに無いでしょ。その顔で、男だったら女の子泣いちゃうよ?」
「ほんとに、男なんですって。何なら、プレイヤーカード見ますか?」
「ええっと。・・・・・・・・・マジ??」
「はい、大マジです」
百聞は一見に如かず。俺は、プレイヤーカードを可視化モードにしてエルさんに見せる。
「・・・・・・ホントだ。ってことはヨヤちゃんはヨヤ君だったってことだね!」
「まあ、そう言うことです」
やっと、信じてくれたようだ。やはりこういうのは、早めに解決しておいた方がいいな。
「男なのはわかったけど、さすがに用事がそれだけってことは無いでしょ」
「まあ、そうですね」
エルさんって意外と鋭い。まあ、単にそれだけの理由でこられても困るってことかもしれないが。
「おおー、なになに。今度はどんなレアアイテムゲットしたの?」
昨日のスキル石の件があったからだろう。エルさんの食いつきがすごい。
「じゃあ、まずこれの買取お願いします」
俺は、【大猪の魂】以外の西と南の林それからワイルドボアのドロップをトレード画面に載せていく。
「ちょっと!? 待って。何? このアイテムの数。しかも、ワイルドボアのまであるし。これ、あんまり市場に出まわってないアイテムなんだけど」
「え? そうなんですか??」
エルさんが言うには、普通のパーティー組んでるプレイヤーの大半は北の林でレベル上げ中で、ソロのプレイヤーが西の林あたりでレベル上げ。こんな序盤で南の林をソロで狩れる奴はまずいないそうだ。
で、今現在でワイルドボアを狩れるのがβテスターやかなりレアなギフトを持つトッププレイヤーだけらしい。
それなら、シュウ達はかなりのトッププレイヤーってことになるのか?。まあ、チラッと見ただけだがみんなかなりうまく立ち回ってた気がする。
「と言うか、何で部位破壊限定の牙が12個もあるの!?」
俺が、エルさんに渡したアイテムは、【大猪の牙】×12、【大猪の皮】×7、【大猪の頭】×2に西と南のモンスタードロップがたくさんだ。ワイルドボアもそうだがモンスターのドロップは基本1個だ。
でも、ワイルドボアのときは部位破壊ボーナスと言う部位破壊を成功させたプレイヤーが破壊した部分をボーナスとしてもらえるのだ。
「それで、これいくらで買い取ってくれますか?」
「いや、買取自体は良いんだけどほんとにいいのこんなに? だって、未だ初期道具じゃん」
うん。エルさんの意見ももっともだろう。だが、俺にはまだオルトロスのドロップがある。しかも、防具一式いくらかかるかわからないので、この素材を売ってオルトロス防具の軍資金にしなければならない。
「大丈夫ですよ。今は、お金の方がほしいので」
「そっか。じゃあ、【大猪の牙】が1200G、【大猪の皮】が400G、【大猪の頭】が1000Gにその他、諸々が20000Gで合計39200Gだけど良い?」
なんか、すごい額で売れた。俺の所持金はワイルドボア狩りとオルトロスのおかげでかなり貯まっているがこの値段は今の所持金と同じぐらいの額だ。
「もちろん大丈夫です。てか、そんなお金払ってエルさんの方は大丈夫なんですか?」
「このぐらい全然。βテストのときにいっぱい稼がしてもらったからね」
こうして、トレードが完了し所持金がかなり増えた。
「エルさん、ちょっと聞きたいんですけど。魂系のアイテムってアクセサリーとも合成できますか?」
「どうして? ・・・・・・いや、何でも無い。確か出来たはずだよ。でもアクセサリー一つにつき魂一個だったと思う」
初めに、理由を聞かれたけどエルさんは察してくれたようだ。まあ、そんなこと聞くって事は持ってるって言ってるようなもんだからな。
「それじゃあ、この二つを合成してください」
そう言って、差し出したは【双凶犬の首飾り】と【双凶犬の魂】だ。
「!!!!!」
エルさんは見事に固まってしまった。と言うよりも驚きすぎて石化の状態異常にかかったのではないだろうか。
「・・・・・・・・・・・・ヨヤ君。 もしかして、オルトロス倒しちゃった?」
エルさんは、自信なさげに聞いてきた。
「はい! ついさっき」
満面の笑みで返事をする。やはり、ここは自慢するところだろう。
「はぁー。 そっかー、倒しちゃったかー。・・・ヨヤ君、実はね・・・」
エルさんが言うには、さっき俺と入れ違うように一組のパーティーが店を出て行ったらしい。そのお客さんはβテストのときに一番でオルトロスを倒し初討伐ドロップとMVPドロップを運良く同時にゲットし今の俺のように合成して、ほぼチートの効果になった【双凶犬の首飾り】を使ってβテストの時に攻略組のかなり上位にいたそうだ。
それを、今回も成功させようと武器の整備などをエルさんの店で行って出発したのと入れ替わりで俺がオルトロスを倒して帰ってきた。と言うわけだ。
ちなみに、オルトロスはポップ型のボスで1日1回20分しか南の林にポップしない。そして、オルトロスがポップする10分前からポップする付近にモンスターが居なくなるらしい。さらに、戦闘に入ったら違うフィールドに飛ばされて戦いが終わるまで元のフィールドに戻れないそうだ。確かに、攻撃した瞬間ちょっと景色がちょっと変わった気がした。
入れ違いになったパーティーは今から張り込んで倒すと言っていたらしい。それと、昨日オルトロスがポップしなかったのは、倒せるレベルのプレイヤーが居なかったためだろうというのがエルさんの予想だ。
「と言うわけで、この組み合わせはどのプレイヤーも喉から手が出るほどほしい公式チートってこと。わかった?」
「へー。そうなんですか」
公式チートって言われても俺はlucにポイント極振りしてるから3倍になっても他のプレイヤーとさほど変わらない気がする。まあ、正直今のままだと火力に難ありだから普通に助かるけど。
「まあ、わかったんならいいよ。じゃあ、すぐ合成しちゃうから」
そう言って、エルさんに渡した。二つのアイテムが光を帯びて合わさる。
「はい、終わり。じゃあ、15000Gね」
「わかりました」
俺は、15000Gをトレード画面に載せokボタンを押してエルさんとトレードを完了させる。
防具名:【双凶犬の首飾り】レア度★★★★★
防具種類:アクセサリー
効果:StrとAgiが3倍になるがDexが0.35倍になる
まあ、思った通りの結果かな。しかし、戦闘の時はいいが調合をしようと思うとDexが0.35倍はかなりきついな。ひとまず、装備はしないで置こう。
「それじゃあ、最後に耐久値の回復と偃月刀にこれを合成してください」
そう言って、渡したのが青龍偃月刀【嵐】と【大猪の魂】だ。
「・・・・・・うん、わかった。これも、すぐやっちゃうからちょっと待っててね」
なんか、エルさんが諦めの境地に達した気がする。・・・・・・まあいいか。
ほんの一分ほどで耐久値が全快し、【大猪の魂】が合成された青龍偃月刀【嵐】が帰ってきた。
武器名:青龍偃月刀【嵐】レア度★★★★★
武器種類:薙刀
攻撃力:437
属性攻撃:水80
耐久値:100/100
特殊効果:突きの威力上昇
これで、いよいよもってこの武器もチートになったな。まあ、俺はlucに極振りだからこれぐらいでも大丈夫だろう。
俺はこのあとすぐにログアウトして精神的に疲れたのであろう布団に入ったら速攻で眠りについていた。
【ヨヤ】 level 21
称号
《ラクシュミーの生まれ変わり》
ステータス
Str 50
Vit 50
Agi 50
Dex 50
luc 187
divine gift
マモンの超運 0/2
weapon
青龍偃月刀【嵐】
skill (16)
【薙刀使い】
【幸運】
【招き猫の加護(両手)】
【幸運の招き猫の加護】
【運気up(小)】
【ギフト使い】
【共振】
【採取】
【鑑定】
【調合】
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