ふしぎなやつ
暗闇に映える幾多の星
幻想的で神秘的
光り輝く闇夜空
“やつ”はそこらに佇んだ
時にはか細くなってたり
ちょっと太っていたりする
堂々とでているときも
自信が無くて見せないときも
ふしぎなやつだ。
色んな自分を持つなんて。
ふしぎなやつだ。
人をこんなに魅了するなんて。
昔の人はあの“やつ”を
悲哀であると詠んだりした
恋を詠まれた時もあったし
雲に宿取る時もあった
雨が降ってる秋の夜に
姉は“やつ”を見て呟いた
“やつ”に傘をさしてあげる
そのとき姉は約五歳
ふしぎなやつだ
人がこんなに拘るなんて。
ふしぎなやつだ
こんなに嫉妬させるなんて。
闇夜の空に“やつ”一つ
幻なりに見とれにけり。