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スタートにタッチする。
問題1、上から87番目と88番目の紙の間に針を通してくださいと表示された。
うぅ、とんでもない問題だ。
じっと目を凝らして紙の束を見ても87番どころか20番だってわかりゃしない。
本当にお手上げの状況だ。
それでも問題として出されたわけだからやるしかない。
当てずっぽうになってしまうが針を使わなきゃ先に進めない。
とにかく狙いを定めてここらあたりだろうと思われる場所を針で差してみた。
画面には紙の束の横向きの断面が出ている。
薄っすらと黒い線が無数にある。
そこに針を差し込むことになる。
針は画面にタッチして指先で自由に動かすことができる。
見当もつかないので大いに迷った。
ここか、これかと時間をかけてあたりをつけて針を差した。
結果はダメだった。
親切なことに間違えた場所を教えてくれる。
51番目と52番目の間に針を入れていた。
思いのほか上のほうだった。
でもこれでなんとなくのページ数の目安はついた。
2問目。
91番目と92番目の間に針を通せ。
結果は98番目と99番目の間だった。
失敗はしたがイイ線いっている。
これはもしかするといけるかもしれんぞと手応えは感じる。
3問目。
グッととんで183番目と184番目の間。
50ページでだいたいこれくらいだよなと自分の指を使って計りながら針をブスッと差した。
186番目と187番目の間でダメ。
く〜惜しい。
ほんのちょっとのズレ。
4問目。
49番目と50番目の間。
これならと勢い込んで挑んでみた。
46番目と47番目の間に針を通していた。
ほんのちょっとズレた。
1ミリくらいの差だった。
悔しい。
5問目。
152番目と153番目の間。
これも失敗。
あまりにも難しすぎる。
よほどのラッキーでもなければできやしない。
そう簡単には300万円を取らせてくれないってわけか。
現実社会だったら300万円を稼ぐのってどれだけ大変なことなのかを鉄野郎は身をもって知っている。
そんな大金をこんな短時間で稼がせてもらえる機会なんて普通の生活をしてたらあるわけがない。
せっかくのチャンスだ。
ここはなんとしても稼いでおきたい。




