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億の金を欲しくないか?→底辺ギャンブラーの挑戦  作者: 弁財天睦月
「脱出ゲーム」

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172/201

5-10

やっとたどり着いた8コマ目。

またコントローラーがある。

なんか嫌だなぁとモニターでゲームの確認。

バーガータイムというゲームだった。

料理人を動かしてハンバーガーを作るというゲーム。

名前ではわからなかったけどゲーム内容の説明文を読んでいて思い出した。

これは遊んだ経験があった。

高校生の時だったはず。

同じクラスの同級生が持っていたレトロゲームっていうので遊んだことがある。

ただ記憶にあるのはけっこう難しかったゲームじゃなかったか?


ハンバーガーの作り方は上からパンを落としてハンバーグとかトマトなんかを落としていって1個のハンバーガーを完成させるというもの。

これを邪魔する存在がウニョウニョ動くウインナー。

とにかく料理人を捕獲するために執拗に追ってくる。

料理人がウインナーに抵抗はできない。

捕まらないようにただ逃げるだけ。


そして注目すべきは今回の報奨金だ。

追手のウインナーの数を自分で選択できる。

1本なら30万円。

2本で60万円。

3本で90万円。

4本で120万円。

最大の5本になると150万円もの報奨金が支払われる。

もちろん5本で勝負したいところだ。

ただ鉄野郎はこのゲームの経験者だ。

ゲームの難しさを知っている。

何も知らなかったら5本で勝負しているかもしれない。


なかなか悩ませてくれる。

勝ちたいのなら5本はない。

4本でも怪しい。

3本なら•••う〜ん。

チャンスは3回ある。

3本でいってみるか?

無理か?

3回挑戦できるから3本、2本、1本といってみるか。


よ〜し、やってやりますか、気合だとスタートの文字をタッチする。

今回は練習はない。

いきなりぶっつけ本番だ。

両手でコントローラーを力強くガシッと掴んで準備完了。

料理人が現れていよいよスタート。

まずは上のパンを落としたい。

これはクリア。

そして梯子を降りる。

ここでちょっとした思い違いがあった。

てっきりウインナーだけかと思ってたら目玉焼きみたいなものが1体いる。

そうなると追手は計4体もいることになる。

大きな誤算だ。

作らなければならないハンバーガーは4個。


甘く考えていた。

1個のハンバーガーを作るためには上のパン、ハンバーグ、トマトの上を通過して落としていかなければならない。

そのトマトの上で左右から挟まれてしまってゲームオーバー。

ハンバーガーが1つもできなかった。

ウインナー3本はあっさり諦めて2本にして次のゲームに挑戦することにした。


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