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75話

俺達4人は早速岩イノシシの始祖『ハッカイ』のいる不死の山に来ていた。


「俺は前に来た時は独特の雰囲気があると思っていたけど『ハッカイ』のような大物がいるとは感じる事が出来なかったよ」


「私もよ」

「僕も。岩イノシシは8回殺しても死なない不死身の死神って『ハッカイ』からきているんだね」

マリアとテウスも感じとる事は出来ていない感じだった。


「お前達にはわからないんだな。とりあえず山頂まで行けばわかるさ」

アルファは『ハッカイ』の存在に気付いているが何も言わずにニヤニヤしていた。


「とりあえず山頂まで行ってみよう」


こうして4人は魔物と遭遇する事なく山頂までたどり着いた。


「相変わらず岩ばかりで何もないところだね。普通の岩イノシシならそこら辺の岩に擬態して隠れているのは察知できるんだけどさ」


「そうだね」


「俺はまだそこまでわからないな。2人の勇者はさすがに違うな」


「ニンゲン達は山頂に来ても気付けないんだな。何故この山には魔物が出ないのかを考えてみたか?この山自体が『ハッカイ』だからだよ」


「えっ!!!!」

3人は驚きを隠す事が出来ないでいた。


「ハッカイ殿、ゲンブ殿から話を聞いて会いに来た。ワシらに力を授けてはくれないか?」

アルファが叫ぶと不死の山が振動し始め、動き出した。


そのあまりにも巨大な姿は圧倒的で禍々しさも感じとれた。


そしてどこからともなく声が聞こえてきた。

「テンブの孫とニンゲン達よ、お前達の事情はわかっている。我が力を授かればお主達は強大な力を手にする事ができるだろう。ただしその強大な力によってお主達はニンゲン扱いはされなくなるだろう。その覚悟はあるか?」


「俺は大丈夫です」

「私も大丈夫」

「僕も大丈夫。っていうかSランクになってからはすでにニンゲン扱いされてない感あるからね、ヘヘッ」


「たしかにそうかもね、フフフ」

マリアとテウスは少し笑ってみせた。


「心配は不要だったみたいだな、ならば力を授けよう。まずはサイカのリンゴを4つ出してくれ」


俺はアイテム収納からサイカのリンゴを4つ出した。


その出されたサイカのリンゴにハッカイは魔力を込め始め、みるみる内にサイカのリンゴは深い赤色に変化していった。


観察眼で見るとサイカのリンゴは『不死のリンゴ』に変化していた。


「よし、みんなで食べよう!!」

4人は『不死のリンゴ』を食べ始めた。


見た目には特に何も変化は起きなかったが、身体の底から力が溢れ出してくるのがわかった。


「すごい!この身体なら星の型・4つ星にも耐えれるわ」

「これなら僕も自身の魔力に負ける事もないから全力でいけるな」

マリアとテウスはパワーアップした身体を喜んでいた。


「よし、じゃあ俺も早速『オウリンのリンゴポーション』に耐えるか試してみるか」

俺は『オウリンのリンゴポーション』を取り出して飲んでみた。


溢れでる圧倒的な魔力に振り回されそうになるがパワーアップした身体でなんとか抑える事ができた。


「これなら混沌の世界でも戦えるかもしれないな」

俺はさらなる力を手に入れた事を実感して、少しの間喜びに浸っていた。


その間にマリアとテウス、アルファはパワーアップした自身の力を確認するためにそれぞれ距離を取り激しく動き回っていた。


そして俺も自身の力を確認しようとして『ジョナ・ゴールド・クリムゾン』ポーションを飲んで白金の爪を具現化した。

「空間断絶・クロープラチナ」


具現化した時、一瞬だけだったが何か違和感を感じた。


「ん、なんだ?」

違和感を感じたのは一瞬だったので何か分からず、俺はそのまま自身でどこまで出来るようになったか力の確認を始めた。


トリスは体内で『不死のリンゴ』と『オウリン』が混合されて『トキのポーション』の効果が発動して、一瞬だけ時が止まっていた事にはこの時まだ気付く事は出来なかった。


テレビで大活躍中の王林オウリンさんがリーダーを務めるアイドルグループ『りんご娘』の4人のメンバーと4種のリンゴポーションが一緒なのは偶然の一致です。


信じるか信じないかは・・・

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