47話
食事も終わり、また3人で話を始めていた。
「『リンゴポーション』っていうのもあると聞いてきたんですが、それはどういう感じの物ですか?』
「『リンゴポーション』はかなり強力なポーションなんだけど、私達が今作れる『リンゴポーション』は『サイカのリンゴポーション』だけだ。ジョナが残した文献には4種の『リンゴポーション』の作り方が載っている」
「ふむふむ」
「身体強化の赤のポーション『サイカのリンゴポーション』、王のリンゴを使う精神強化の青のポーション『オウリンのリンゴポーション』、ジョナが発見した事で知られている『ジョナ・ゴールド』金のリンゴを使った『ジョナ・ゴールド・クリムゾン』、王のリンゴと不死のリンゴを掛け合わせて作る『トキのポーション』」
「ふむふむ」
「サイカのリンゴは青き森で採取出来るが、王のリンゴは五色鳥のいる『死の山』にあるが五色鳥の暴走によって今は取りにいけない状況だ。ジョナ・ゴールドは岩イノシシのいる『不死の山』で取れる。こちらも暴走していて取りにいけないのが現状だ。不死のリンゴにいたっては何も情報がないため作る事ができないんだ」
「ふむふむ」
「さすがに『リンゴポーション』の詳細な作り方は教える事はできないからな。すまないな」
「いえいえ、ありがとうございます。俺がこの街に来たのは、Sランク挑戦者で岩イノシシを倒すために来たので、もし採取出来るなら『ジョナ・ゴールド』を取ってきますよ」
「それは本当か?今では岩イノシシは死神と呼ばれるくらい暴走しているから気をつけた方がいい。死神はリンゴしか食べないから、身体強化の塊だぞ!お前には『サイカのリンゴポーション』を渡しておいた方がいいだろう」
ジョーは『サイカのリンゴポーション』を渡してきた。
「ありがとうございます」
「青き森でサイカを採取して行くと思うが青き森には『ムーンベア』という熊がいる。『ムーンベア』自体もかなり強い魔物だが、もし体が真っ赤になっている『ムーンベア』を見つけたらすぐに逃げた方がいい。『レッドアーマー』と言われる特殊個体だ」
「わかりました」
「今日はもうだいぶ遅くなったから家で泊まっていくがいい。空いてる部屋があるからジョナン準備をしてくれ」
「わかったわ」
「すみません」
「気にしなくていいわ。自分達以外で青の錬金術師の話を出来るのは初めてで楽しかったわ」
こうして俺はジョナンの家に泊まり、次の日の朝を迎えた。




