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44話 『青の錬金術師』編

俺は南の王国の道具屋の親父さんのフワドーに東の王国であった出来事を説明していた。


「というわけで、ドフワーさんとワドフーさんの腕を治すために北の王国に行ってきます」


「兄貴達のためにすまないな。北の王国の『青き森』に出る魔物はかなり強力な魔物しかいないからな。その中の頂点にいるのが、『岩イノシシ』と『五色鳥』の死獣達だ。気をつけろよ」


「わかりました。親父さんは『青の錬金術師』って聞いた事ありますか?」


「『青の錬金術師』は北の王国出身だっていうのは聞いた事はあるな。『ジョナの一族』が作る『マナポ』や『リンゴポーション』はかなり強力な薬だ。『ジョナの一族』はスキルとも違う特殊な能力を持っていてその力が『青の錬金術師』って言われているものだ」


「そうなんですか、わかりました。さっそく行ってきます」


「よろしく頼む」


「はい。ゴルゴ・ダ・フェザー」

俺は白き翼を広げて北の王国へ飛びたった。


〜〜〜

あたりは少し暗くなり始めた頃に北の王国に着いた俺はギルドに来ていた。


「どうも、見ない顔ですが冒険者の方ですか?」


「トリスと申します。『岩イノシシ』の討伐の件で伺いましたのでギルド長お願いします」


「かしこまりました、少々お待ちください」

受付の人はギルド長を呼びにいった。


(今回はすんなりいったな。北の王国はかなり遠く普通なら3か月かかる距離だったんだけどな)


「お待たせしました。トリス様、こちらへどうぞ」

俺は奥の応接室に通された。


「南や東のギルドからは言霊で聞いてはいましたが、こんなに早く着くのは正直驚きです」


(だから今回はすんなりいったのか)

「東の時は説明するのが大変でしたよ、ハッハッハッ!」


「さっそくですが本題に入りますね。『岩イノシシ』は北にある『青き森』を抜けた先にある『不死の山』にいます。『岩イノシシ』は『青き森』に生えている『サイカ』という赤く燃えているリンゴが好物で、それをエサにしておびき寄せる倒し方が1番効率的ですので『青き森』で採取して行く事をオススメします。『岩イノシシ』の突進攻撃でやられる人もいますので気をつけてください」


「わかりました」


「他に質問ありますか?」


「『青の錬金術師』について聞きたいのですがよろしいでしょうか?」


「『青の錬金術師』の事について知りたいならばこの王国で1番の道具屋は『ジョナの一族』が運営してますのでそちらで聞いた方が早いと思います。この王国では『青の錬金術師、次元のジョナ』という事で皆さん『ジョナの一族』の人を『ジジ』と呼んでいます」


「わかりました、ありがとうございました」


俺はギルドを出て道具屋に向かった。

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