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4話

3日後

〜〜〜


俺はいつも通りおつかいクエストをこなしていたら、テウスが俺の元にやってきた。


「トリス兄ちゃん、今日はちょっと付き合って欲しい事があるんだけどいいかな?」


「俺は別に大丈夫だけど、なんか困った事でもあるのか?」


「いいからついて来て」


俺はテウスと一緒に近くの森まで来ていた。

ここは薬草の取れる近くの森だった。


「僕今日ゴブリンを倒してレベル5までなったんだ」

「おめでとうテウス。これから本格的な冒険が始まるから、気をつけろよ」

「うん。それで今日はトリス兄ちゃんに渡したいものがあるんだ」


そう言ってテウスは指輪を取り出した。

「これは《観察眼》レベル1の魔道具だよ」


「魔道具なんてそんな高価な物渡されても盗賊に盗まれるだけだぞ」


「普通の魔道具ならレベル1でも価値があるから盗賊に盗まれるかもしれないけど、みんなが持っている《観察眼》のレベル1なんて何の価値もないよ。それに作成に使う素材も薬草だけだし」


みんなが持っているから作成された事がないとされる《観察眼》レベル1の魔道具。

俺にとっては何よりも欲しかった《観察眼》の魔道具だった。


「ありがとう」

俺は泣きながら魔道具の指輪を受け取って、身に付けた。


《観察眼》レベル1アイテム鑑定のスキルがなければ、薬草すらも採取する事が出来なかった。


俺はアイテム鑑定のスキルを使い、初めて薬草を採取した。



ゼウスがいつもギルドにおつかいクエストを依頼していた事には途中から気付いていた。

ゼウスにいつも迷惑をかけていると思っていたが、俺はおつかいクエストでしか稼ぐ方法がなかったからだ。


「《観察眼》があれば俺1人でも暮らしていけるようになるよ。本当にありがとう」


「トリス兄ちゃんも頑張ってね。僕もお姉ちゃんみたいな立派な勇者になるよ」


《勇者》のスキルを持った幼馴染のマリアは最短記録でAランクにまでなっていた。


「テウスならお姉ちゃんの記録を超す事が出来るかもしれないな。頑張れよ」



こうしてテウスも冒険の旅に出かけていった。



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[一言] タダ働きで要らなくなれば処分される勇者(笑)
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