103話
地獄の門を開けた先で魔人ブブウ『金バエ』と融合したベルゼが待っていた。
「トリス、待っていたぞ。今度こそお前を殺してやる」
ベルゼは勢いよく飛び、襲いかかってきた。
「ここは僕にやらせてくれる?」
そう言ってテウスが魔力を高めていった。
「星辰魔法・究極奥義・ドラゴンメテオ」
空から降り注ぐ数多の流星は龍の形、龍星となりてベルゼを撃ち落とした。
「グハッ!だが俺は不死身の身体になった。俺様は死なぬ!」
再びベルゼは空高く舞い上がった。
「死ねー!」
ベルゼはトリス目掛けて急降下してきた。
「危ない!」
「北辰剣・龍の型・天王大帝剣」
マリアの剣は龍の斬撃となってベルゼの羽根を切り裂いた。
「グハッ!こんな攻撃無駄だと言っただろう」
「それはどうかしら」
黒き光を発するマリアは微笑みを浮かべた。
「な、なぜだ!!」
切り裂かれた羽根は再生する事なく切られたままだった。
「地獄の門番、牛魔王『ゴズ』の力を舐めてはいけないよ」
「マリア姉ちゃんだけズルいな。僕には何が足りないんだ・・・」
テウスが覚醒し始めた。
「僕は情熱を司る鳳凰の力を宿りし者、鳳凰とはなんだ・・・鳳凰は鵬の王・・・鵬とは月の鳥・・・鵬はブルーオウルの王」
テウスは赤の光と青の光を発し始めた。
「これが覚醒・・・これならいける!!」
「星辰魔法・究極奥義・ドラゴンメテオ」
空から降り注ぐ数多の流星は龍の形、龍星となりてベルゼに降り注いだ。
「ウワッーー!!」
ベルゼの身体はボロボロに朽ち果てようとしていた。
「俺は死なぬ!再び地獄に舞い戻るだけだ!!」
「そうはさせぬ」
アルファは白き光を発し高く舞い上がった。
「獅子の舞・究極奥義・獅子白刀」
アルファのヒゲは白き刀に変わり、ベルゼの胴体を切り離した。
切り離されたベルゼと魔人ブブウの身体は身動きがとれないでいた。
「ベルゼ、俺たちの長き戦いもこれで終わりだ。再びこの世に生を授かるまで安らかに眠れ」
トリスは青き光を発し始めた。
「風水拳・四門・輪廻天晴拳」
トリスはベルゼの身体にそっと触れた。
その途端にベルゼの身体は眩しい光に覆われて消滅してしまった。
そしてどこからともなく声が聞こえてきた。
「我は地悟空、お前達をまとめて地獄の鎖に繋いでくれるわ」
激しい地響きとともに地悟空は姿を現した。
次回、最終話となります。
リアルタイムで見てくれている方へ
リアルタイムでももうすぐ満月です。
何か感じてもらえる作品になっていたら、幸いです。
最終話は1月28日の2時に公開予定です。
最後までよろしくお願いします。