第1話
ここはとあるルイーストの基地。
「くそぉっ!なんなのじゃあの天使の性能はっ!!あれが噂の…」
「隊長落ち着いてください!今隊員が急いで分析しております。」
「うっさい!それより総司令官に連絡だっ!」
「はひっ!!」
彼らは物資輸送の部隊である。先ほどたった1機の天使に隊を壊滅され、命かながらここの基地に逃げ延びたのである。そりゃご立腹な訳である。
「こちらアウエル基地より第8部隊隊長コーリネル中佐であります。天使1機により部隊は壊滅、例の物資も破壊されました。申し訳ありません。」
「そうか…試作品のレールガンがやられたか。しかもたった1機にね。命を取られなかっただけ良しと思え。中佐、君の部隊は直ちに総本部に帰還したまえ。」
「承知致しました。それとその天使なのですが護衛の天使たちよりも圧倒的に強く、あれは…」
「うむ、見当は付いている。データ集めてをこちらに送ってくれ。報告ご苦労。」
ピッ(通信を切った音)
「まずはうちですか大天使さん。かなり根に持ってるね~そろそろ時が来ましたかね。」
彼はナイト=フォックス総司令官。若干35歳にしてルイーストを治める者なのである。身長は175cmでほっそりとしている。銀色の長髪に女性が嫉妬するほど美しく品のある顔立ち。女性のファンも大勢いる。
しかし主人公は彼ではないのである。
場所は変わってルイースト南西にある軍隊士官学校。国の大半の男子と有志の女子が18歳から入隊する。規則はもちろん厳しいが髪型は自由というなんとも物語にありがちな設定である。寮は2人で1部屋となっている。
「おい!チビ!!起きろぉ~!!!」
「う~ん…あと、あと24時間~むにゃむにゃ。」
そんなに寝る子はいません。
「・・・なるほど、じゃあ中将にミッチリ説教してもらうんだな。」
「僕は起きてるよっ!本日は24時間営業ですから!!」
訳がよくわかりませんが…
「ならさっさと支度しろ、また飯抜きになっても知らんぞ。俺は先に行くから鍵よろしくなっ!」
「ちょっ、待っててくれてもいいじゃん。ルイス~」
そう彼こそやっと登場の主人公ルイス・・・でなくシド=ブランケット。18歳の男の子、身長160cmで中肉中背、黒色のセミロングでカッコイイというよりカワイイと言われる顔つき。つい先日入隊したばかりの新人である。そのルームメイトがルイス=クラウン。18歳の男性、身長180cmで細身である。茶色のショートヘアーで士官学校で1、2を争う程のイケメンである。彼もシドと同様に新人である。