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カニエビ合戦  作者: クマニモ・アイウォア・ナタデココ・リンカン・かいや
4/5

第4話 〜増援〜

リンカンさん作のリレー小説第4話です。

まずは第1話からご覧ください。

「あなたがせいさんですか!よかった!やっと見つかりました!もう!大変だったんですよ!いきなり似顔絵だけ渡されてこの人を探してきてとか言われても無理ですよ!もっとどこに住んでるとかヒントが欲しかったですよ!だいたいですねナタデココさんはいつもそうなんですよ!無理なことばっかり……。」

この[せい]という人物を探すのにグラーキョ国内を走り回ったリンカンは非常に不満げに言った。

「わたしに何か用があるザニ?とりあえずこの薬草でも買っていかないかザニ?」

「あっ頂きます。この薬草は30ガニですね。ありがとうございました。では。……じゃなくて!聞きたいことがあるんですよ!」

「聞きたいことザニ?」

せいは首を傾げた。

「そうです。ここで話すには少しことが大きいので場所を変えさせてください。」

そう言って歩きだそうした。しかし……

「その必要はありません。」

せいが止めた。そこでせいの雰囲気が変わった。今までのどこにでもいそうな商人の娘から得体の知れない化け物を前にしたような威圧感を感じるようになったのだ。

リンカンは自分が知らず知らずのうちに後ずさりしていることに気がついた。

(……そうですか。これがかつて王国を脅威に晒した騎士SIMUを捕らえたという建国以来最高の魔術師ですか。)

「では、場所を変えさせてもらいますね。」

せいが腕を振るうと景色が一変した。

さっきまでの街ではなく果ての見えない真っ白な空間になっていたのだ。

「なっ!?」

リンカンは魔術をそれなりに使うことが出来る。しかし、だからこそ今されたことがどれだけ非常識なことかがわかり、せいの底知れなさに恐怖した。

「これで落ち着いて話が出来ますね。」

(術中にいる私に全く気取られずに術を完成させたうえに、疲労がないって化け物ですか……それに魔術の効果に関しては何もわかりませんでした。)

「あ、ありがとうございます。」

「そんなに怖がらないでくださいよ。それと窮屈なので元の姿に戻らせて頂きますね。」

せいが淡く光るとそこにはさっきまでとは違い甲殻などが無くなり頭に狐のような三角の耳が生えていた。

「やっぱりこっちの方が身体が軽いし楽です。それで話というのはなんですか?海酉の諜報部隊隊長のリンカンさん。」

せいは耳をピコピコとさせながら言った。

「私を知っているんですね。まあ、いいです。実はかいやんの陰謀により元王国最強騎士SIMUが解き放たれ王国に不満を持つ者達を集い、戦争を起こそうとしているのです。」

「それは思った以上に大事のようですね。」

「端的に申し上げるとですね。せいさんにお城へ戻ってきてもらいたいんですよ。」

「なるほど、あんな事をした私をお城に戻さなければならないほどに状況は切迫しているんですね。ですが、お断りします。なんだかんだで今の生活が気に入っていますので。申し訳ございません。」

「そうですか……。戻ってきていただけるならそれなりの待遇を用意していたのですが……。どうしましょう……。」

リンカンは困った様子で考える。

「しかし、1つ約束をしてくれるなら手伝うこと自体はやぶさかではありません。」

その言葉に顔を明るくするリンカン。

「本当ですか!その約束とは何でしょうか。」

「この件を解決したら私には出来るだけ関わらないで頂きたいのです。いえ、少し違いますね。私をただの商人の娘として扱ってほしいのです。私は4年前にお城から追い出されてからこの生活をずっと続けています。そんな中でぽっと出の私に優しくしてくださった方々がたくさんいるんですよ。その方々の中で私は平穏に暮らしたいのです。王国から使者が頻繁に来るような商人の娘なんていませんからね。それさえ守ってくださるなら今回は協力させて頂きます。」

「ありがとうございます!約束させて頂きます!私が何があってもせいさんに関わらせません!これでも私は王国一の諜報員なんです!それなりの権力がありますから!」

「ありがとうございます。では、今回の件は全力で手伝わせて頂きますね。」

リンカンは先程までの威圧感が少し柔らかくなったような気がした。

「それでは早速かいやん達反乱軍を制圧しに行きましょう。」

リンカンはそう言ってせいに掛け合ったがせいはそれを拒否した。

「ここはいつになっても明るいですが、もう外は真っ暗ですよ。今日はゆっくり休んで明日出発しましょう。」

せいはまた腕を軽く振った。それと同時に周りの景色が白い空間に入る前の街へと戻った。あたかも最初からそこにいたかのように周りの人達はいきなり現れた2人に違和感を覚えることはなかった。

「今日は私の家で休んでいってください。お店の裏にあるんですよ。余っている部屋があるのでそこを自由に使ってくださって構いません。では、行きましょうか。」

せいはお店の裏へと入っていく。

(決戦は明日だ……。おそらくナタデココさんはもう……。今日はしっかり休んで明日に備えなきゃね。心強い味方もできたし絶対にかいやんとSIMUを止めよう。)

深く決意しながらせいについて行くのだった。


次回、かいやさんです。

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