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カニエビ合戦  作者: クマニモ・アイウォア・ナタデココ・リンカン・かいや
3/5

第3話 〜目指すべき場所〜

これはナタデココさん作リレー小説の第3話です。まだ1話を読んでいない方はそちらからお読みください!

会議はアイウォア王の心配をよそにスムーズに進んでいた。

やはりなんだかんだ言ってみんな自分の国が大切のようだ。

おそらく自分の国が同じような危機に瀕したときたすけてもらおうという思惑がそれぞれにあるのだろう。

そんな中十三支の一人ナタデココ・タヌポンが気さくにアイウォア王に話しかけていた。

「前王の尻ぬぐいとは、王様も大変だな」

「うるさいザニ!会議に集中するザニ」

「はいよー」

こんな適当なナタデココ・タヌポンだが十三支の中でもかなりの実力の持ち主で頭もそれなりに切れる。しかし、13支ランキングはいつも最下位である。理由は唯一彼にやる気がないからである。

「全くお前も少しは対策を考えるザニよ!」

アイウォア王はしかめっ面である。

「王よ!大変です。地下牢に何者かが侵入した形跡が!」

「なんだって!ザニ...」

こんな時に!非常によろしくない事態ザニ。

「それで、牢屋はどうなってるザニ!」

「それはまだ確認中で...よろしければご同行願います」

大事な会議中だというのに...。他の13支メンバーたちの視線が痛い。

そんな中、口を開いたのは意外な人物だった。

「いってこい、あんたは十三支である前に1国王だ。先のことよりも今国に降りかかる火の粉を払うほうが優先だろほかのやつも文句は言いまい」

会議に全くやる気を見せなかったナタデココ・タヌポンの一言で円卓の会議室は静まり返った。

「すまないザニ...皆さん恩に着るザニ!」


時は数時間前に遡る。

「お前ほどの人物がまさか脱獄の手助けをするとはな。何が目的だ?」

「あなたには利用価値があると判断したので、そうですねまず、地上には名高き13支のメンバーが集まっております。彼らを始末してもらえないでしょうか?」

鎖につながれた男はそれを聞き、大きな笑い声をあげた。

「13支のメンバーとな?簡単に言ってくれるな」

「あなたならできるはずです。元王国最強騎士...SIMU」

「ふん、昔のことだ、まぁこの先短い人生だ。やるだけやってやる」

契約は成立したようだ。

「その前にいくつか聞いておきたい」

SIMUが疑問を口にする。

「あんたはそれなりの地位にいるはずだ。金ならたんまりあるだろ?何が目的だ」

その謎の男は女性みたいな丁寧な口調で言い放った。

「国同士が争いあって疲弊しあったところでその両方を手に入れます」

冗談一つない感じのトーンで彼はそう告げた。

「私が、いや、俺が国のすべてを手に入れる」


「どういうことザニ!セキュリティは完璧だったはずザニ!」

広い地下牢にアイウォア王の声がこだまする。

「どうやって侵入したのやら、しかも脱獄者が元王国最強騎士とは...」

かいやが顔を青ざめさせる。

「そうザニ、かつて王国転覆をはかったとして捕まっていたSIMU...」

まずい、非常にまずいザニ!

「すぐさま国の強化体制を上げるザニ!」

「了解です。すぐに準備をはじめます」

そう言い残すとかいやは駆け足でその場を離れていった。

「早くも13支の力を借りることになるとは、急いで会議室に戻るザニ」


アイウォア王が会議室に戻った時そこには悲惨な光景が広がっていた。

「何があった...ザニ...」

そこに広がっていたのは13支の屍...見るも無残に切り裂かれている死体の山だった。

「よう、遅かったじゃねぇか...」

屍の山の陰からボロボロになったナタデココ・タヌポンが出てきた。

「いったい何があったザニ!お前ほどの騎士がそんな...」

「元王国最強騎士、SIMUだっけか?あいつは化け物だ...」

他のみんなはどうしたザニ?そう口にしようとした時予想していた一言がナタデココの口からこぼれた。

「俺以外、みんな死んだよ、俺も海戌の自慢の鼻で相手の位置を特定してなければこの場所に立っていなかっただろうな」

「海戌の最後はどうなったザニ...」

「死んだよ、俺をかばってな...」

場に沈黙が訪れる。

最悪すぎる事態ザニ。こんなのでどうやって国を守るザニ。

「しかし、まだ手は残っている」

「本当ザニか!」

アイウォア王が藁にもすがる思いでナタデココに目を向ける。

「俺の能力覚えているか?」

13支のメンバーの中には特殊な能力を持ったものも存在する。海戌の鼻が利くのも能力の一つだ。

「確か[鳥の目]視界に入れた動く物の一瞬の動作を見逃さず記録するだったザニ?」

ナタデココは頷く。

「んで、SIMUと一緒にいた奴の動作に見覚えがあった」

「それは本当かザニ!」

「あぁ、あんたの最も近くにいた人物...かいやだ」

アイウォア王が膝をつく。嘘だ嘘だ。彼が?そんなはずは!

だって彼はいつも国のことを思って...。

「おかしいとは思わなかったのか?前王の時代、失敗の数々。いくらポンコツとはいえやりすぎだ。裏で誰か手を引いていたんだろ」

「そいつがかいやだというザニか...」

「そうだ、かいやは今どこいる?」

「国の警備強化に行かせたザニ...」

「逃げられたな」

アイウォア王は絶望に顔を青ざめていたがナタデココは違った。

「そんな顔するなよすでに手は打ってある」

アイウォア王は黙ってナタデココの話に耳を傾ける。

「かいやとSIMUについてよく知るやつがいる。既に諜報員のリンカンにその人物を探させている」

「その子に会えばかいやの思惑や、SIMUの弱点が分かるザニ?」

「あぁ、そうだ、これで奴らの思惑をひねりつぶせる」

アイウォア王の顔に期待が戻っていく。

「ここはお前の国だ。守れるのはおまえしか...いない...ぜ...」

そう言い残し、ナタデココは息を引き取った。


「で?かいや、いったいどうやって国を手に入れるんだ?」

SIMUが口いっぱいに海藻サラダを頬張りながら聞いてくる。

「エビたちを利用して戦争を引き起こします。あなたにはその先頭に立ってもらいます」

「ほぉ、戦争とな?久々に腕が鳴るな」

せいぜい役に立ってくれよ。そう思いながらかいやは次の準備に取り掛かるのだった。


とあるお店にて...。

「全く、ナタデココさんは無茶ぶりばっかり。給料弾んでもらわなきゃ!」

そう文句を垂れつつ一枚の写真を手掛かりにリンカンは[せい]という人物を探す。

それらしい子を見つけたので声をかけた。

「あのーせいさんですか?」

その子は振り返り朗らかな笑顔で答えた。

「そうですよ。何か用ですかザニ?」


次回リンカンです

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