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カニエビ合戦  作者: クマニモ・アイウォア・ナタデココ・リンカン・かいや
2/5

第2話 〜議論〜

これはアイウォアさん作成のリレー小説第2話です。まずは1話からお読みください。


グラーキョ国グール族のピンチに、各地の十三支と呼ばれる最高職十三名で構成された最高総会が開かれようとしていた。

 海鼠うみねのガル・リーラ、海丑うみうしのヴァファロー・レデイン、海寅うみとらのタイガー・バーム、海卯うみうのリロル・ティール、海辰うみたつのレディッゴ・アフラン、海巳うみみのティセ・サーツ、海午うみうまのザクロ・ファッレ、海未うみひつじのイラン・メイル、海申うみさるのハスキー・サン、海酉うみとりのナタデココ・タヌポン、海戌うみいぬのミカン・キースミー、海亥うみいのマリー・スピリンテァ、そして海蟹うみがにのアイウォア・グラーキョ。


 高級素材スポンジで作られた円卓に、その堂々たる態度で一人は腕を組み、また一人は海藻タバコを吸うもの、最高管理者にも関わらず自由なメンツが並んでいる。

 海申うみさるハスキー・サンが吸っている海藻タバコからは、煙などは出ない代わりにシャボン玉が出るようになっている。これは、海文化独自で生み出した古代の人類の技術をオマージュしたものだ。


 虹色に輝くシャボン玉の表面に写るのは、海蟹のアイウォア王。その額の甲羅には汗がたれている。汗が円卓に落ちる、寸前。

 アイウォア王は何か決心したように勢いよく立ち上がった。


「今回は、グール族が財政の悪化による暴走を収めるために十三支の皆様にお願いしたいことがあるザニ。このままでは、国の民が危険にさらされてしまいますザニ。どうか、どうかご協力をお願いするザニ」


 それを聞いた十三支の一人、二本の黒角の海未うみひつじイラン・メイルが反論する。


「それは、貴方の国のことです。自分の国が自分の責任により危険にさらされたら、今度は私達に協力を求めるつもりなのですか? 論外ですね。私こと、海未は海蟹氏の議題に反対します」

「そ、それは……ザニ」


 アイウォア王は、正論を突かれ反論できず。

 

 ──このままでは、議題が終わってしまうザニ!! どうすればいいザニ……。


 アイウォア王の議題は、海未イラン・メイルによって論破されかけている。これはどうしようもない、なぜならイランの発言に間違いなど一切ないのだから。

 議題が反対の意見により、その意見が通り次の議題に移ってしまうその時、円卓を両手で叩き、立ち上がる者がいた──。

 

「マリーはアイウォア王の議題に……、賛成します!!」


 海亥うみいマリー・スピリンテァが、その場の流れなどお構いなしで立ち上がる。

 この発言により、会議の流れは大きく変わることになった。


 最高総会の下、とてもとても深い地下。

 牢屋のようなものに鎖で手足を縛られている謎の人物が……。

 

 その牢屋の前には、クスクスと薄気味悪く笑う者がもう一人。


「う……。ここは、お前は誰ザニ!!」


 鎖で縛られている人物は、大きく怒鳴るように叫ぶ。

 

「さて、誰でしょう……? ふふふ、心当たりはありますか? では、こう言えば思い出してくれるかな? 『お兄さん、もし嘘をついている私でも愛してくれるザニ?』」

「お、お前は……っ」


 場面はまた変わり、街の商店街に一人の少女がいた。それも、赤い髪の少女。少女が持っているのは、何かの皮で作られた紙。そして少女は、その紙を商店街の店に見せる。


「あ、あの、この顔は見覚えある、ですか?」

「あー、変な耳を着けているけど知っているザニ。ちょうど、二三時間前にもここへ来たせいさんザニよ」

「あ、ありがとうござい、ました!!」

「全然いいザニよ。初めて見る顔だけど、私の名前はれんっていうザニ。もし、よかったら覚えてくれると嬉しいザニ」

「れ、れんさん、分かりました。あ、アタシの名前はリンカンって言うのでこちらこそ、よろしくお願いします!!」


 赤髪の少女は、確信をついたような表情で歩き出す。

 

「やっと、やっと見つけた……、せいさん」


 次回、ナタデココです。

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