92・支援。
サブタイトルを変更しました。
冒険者のベンジャミンさんに護衛を依頼して旧都の周りに出来ているという
難民キャンプを見に行くことにした。
執事氏には反対されたけどね。
「そういうのは大人のすることですよ。
不特定多数のしかも困窮している人達の集まっているところなど危険すぎます。
貴族の子供などカモだと思われて襲われてしまうでしょう。
許可できませんよ!」
まあ執事氏の言うことももっともだ。
なので難民に変装してみようと思ったんだけどね。
どうやっても無理だと言われちゃったよ。
生活環境が良すぎて難民の子供になるには栄養状態が違いすぎるそうだ。
なので街中に住んでる子供になることにした。
つまりベンジャミンさんの子供という設定だ。
一緒に行くのは彼の仲間の一人だという女性の冒険者にお願いした。
家族でキャンプに居る知人に会いに行くという設定にしたんだ。
偽家族の少し後ろを別の冒険者たちが護衛について行くということで許可がでた。
「何かあったらともかく逃げて下さい。
魔法ができても対抗しようなんて考えないでくださいね。
無事なお帰りをお待ちしてますよ」
しぶしぶながら執事氏は許可してくれた。
おばあさまは心配そうだったけど何もおっしゃらなかった。
自主性を尊重するというのは難しい。
タダのわがままと言えば言えるしね。
でも城壁のすぐ外に難民が押し寄せているというのは異常事態だと思うんだ。
出来る支援があるならしたいと思ったんだよ。
でも戦争は停戦になっている。
再開される懸念はほとんど無いとも聞いた。
なぜみんな元いた場所、村とか街とかに帰らないんだろう?
「交易が主な仕事になってた街には人は戻ってますけどね。
村だとほとんど生活できないんです。
人が相手の戦争なら少しはマシなんですが相手が魔族でしたから……
土地が荒れてしまうんです。
最低でも5年、長いと10年は作物が作れないと言われてるんですよ」
人が大勢死んだりするとソコの土地は変質してしまうという。
流れた血液、体液その他が汚染してしまうらしい。
まあ、肥料だってちゃんと熟成されてないとかえって作物によくないもんな。
魔族だと人とは違うコトが起きるとか?
「連中は魔力が強いですからね。
遺体をそのまま放置したりするとその魔力が周りの自然な魔力を変質させたり
するんですよ。
魔王国ならちゃんと処置する方法があるそうなんですが死の直後くらいでないと
効果がないらしいです。
戦場になってない場所の難民はほとんど帰れたようなんですがモロに戦場に
なってしまった場所の者たちは残らざるを得ないんです。
まあ、ココなら食料の支援もありますからなんとか生きていけますしね」
食料の支援はされてるのか……
でも『人はパンのみにて生くるにあらず』とも言うからね。
オレでもできる支援が見つかるとイイんだけどね。




