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712・招待状。

 王太后様は「リモの子供達」を王都の陛下に差し上げたらしい。

アイリス王女様の所に行ったらしっかり宰相閣下に捕獲されちゃったんだ。


「また怪しい代物を持ち込んだそうだな。

王太后様や陛下は面白がっておられたが危険な物じゃあないだろうな?! 

なにしろジャガイモは食べられはしても毒草だったし」


危険なんてありませんよ。

昔々は不老長寿を得られるとまで言われた果物です。

大昔の大王が信頼していた部下に探させたという伝説まであるんです。

ホントに不老長寿の効果が有る訳じゃあないですけどね。

健康に良い物とされてましたよ。


垂仁すいにん天皇が田道間守たじまのもりに探させたという非時香菓ときじくのかくのみ

たちばながソレだと古典の先生が授業で言ってたんだ。

元ネタが古事記だったか日本書紀だったか忘れちゃったけどね。


それに「異世界由来品」って鑑定で出ましたが品種改良前の「リモ」は

砂糖の産地の南の国で自生していた野生種です。

現地でも風邪の予防に使ってたそうですよ。

特に危険な物とは認識されてませんでしたから気にしなくて大丈夫です。


「ホントだな! 他にもなにか隠してることはないだろうな? 

余計なところに分けたりしてるとか……」


ギクッ! いや、その……

ダテ神社に行ったら前魔王様と元魔王様に頼まれまして……

魔王陛下の婚約者様に……

彼女は転生者ですし……

あ! 湯気が、頭から湯気が! 


「そう言う報告はさっさとしろ! 

先日結婚式の招待状が来たんだ。

もう籍は入ってるという話だった。

さすがに陛下に行っていただく訳には行かないが私か王子方のどちらかが

行くことになるだろう。

もう他には隠してることはないだろうな?!」


あー、おめでただそうですよ。

次代の魔王を懐妊されたみたいです。

まあ、直接見てないので男女の別は分からないんですけど。


魔王国の北には魔女王国がある。

彼女はそこの国の出身だから女の子でも魔王になる可能性は高いだろう。


宰相閣下は頭を抱えた。

多分、派遣する使節とかお祝いの品とかその他モロモロが頭の中で雪崩でも

起こしたんだろう。

巻き込まれて遭難する前に退散するとしますかね。


 

 その場は上手く逃げおおせたと思ったヘンリー君でしたがそうは問屋が

下ろしませんでした。

閣下が自分の従者の一人として使節に混ぜてたんです。

子供ですが魔王陛下にも一人前扱いされてるのでオリーザ王も苦笑いを

されていたそうです。

良かった……のかな? (笑。)

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