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668・仲良しなアーティストギルド。

グラディス王子は事件にケリが付いたので落ち着かれたようだ。

王になることはまだ内密なのだけれど次兄である第二王子が亡くなられたので

王位継承権の順位が上がったことは公表された。

まあ、色々西の国に含むところのある人でも継承権第二位となるとむやみな

手出しは出来ないだろう。


西の国の訳ありな連中も暫くはあの王弟殿下を警戒しているだろう。

国外の王子へ手出しするなんてのは無理ってことだ。

婚約者な二人の関係は順調なようだ。

時々二人で宰相家の館にやって来たりする。

デート先は他にもあると思うんですけど? 


「それでもココは妙な気を使わなくて済むしね。

王太后様が最近色々と教えて下さることが増えて来たんだよ。

たまには息抜きをしたくもなるさ。

また大道芸人を呼んでくれないかな? 

軽業が気に入っててね。

よろしく頼むよ」


いいんですか? リリア様の好みでなくても? 


「あら、私も軽業は大好きよ。

でも手品の出来る人もお願いね」


手品……ね。

魔法でなんでも出来ちゃいそうな気がするけどね。

でも生活魔法しか出来ない人でも魔法の気配を感づいたりする。

なので、あえて魔法無しでしてみせる所が手品師の矜持きょうじだそうだ。


アーティストギルドに連絡して手の空いている人達に来て貰った。

ところが後から後から続々と来てしまい舞台の上で入り乱れて演技を始めたよ。

呆れて眺めていたら我先に! から次第に順次に! に切り替わっていった。

う~ん、さすがに皆プロなんだねぇ。

まあ、同じギルドの仲間ってこともあるんだろうなぁ。


なぜか芸人さん達だけでなく画家とか彫刻家達まで来ていたよ。

舞台には上がらないのにどうしたんですか? 


「いやあ、ココの舞台は大きくなくてもなかなかのものだと聞いたんだ。

見学させて頂こうとね。

それに芸人達は我々のモデルもやってくれてるんだ。

それが纏めてゾロゾロ出かけたらちょっと気になったんだよ。

動かないモデルと動いてるモデルはやっぱり違うからね」


 

 画家や彫刻家たちは芸人達だけでなく王子と王女もしっかり目に焼き付けて

帰りました。

そうして「展覧会」の作品群に紛れて展示されていました。

気付いたヘンリー君は慌ててましたよ。

王族を勝手に絵にして展示しちゃったんですから! 


でもまあ、お二人とも笑って許してくれましたけどね。

オマケにお気に召した画家に肖像画の依頼までしてくれたそうです。

結果良ければ全て良し!

……そういうことになったようです。

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