表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
642/770

639・「魔物園」。

 王妃様のご実家の国・アーリウムから荷物が届けられた。

誰からかと言えばあの動物好きの変人侯爵様からだった。

以前お伺いして原種の馬・ポニーやうさぎ馬ミニチュアホースについて教えて

頂いた方だ。

一体何かと思ったら「動物大百科」だったよ。


以前の訪問の後でコチラの国で作った「植物大百科」お贈りした。

侯爵の動物に関する知識は貴重なモノだと思ったから「動物大百科」に纏める

ことをお薦めしたんだよ。

完成したので贈ってくださったんだね。


「完成したので受け取って欲しい。

手間はかかったが自分でも良く出来た物になったと思う。

『植物大百科』は製作に随分と参考になったよ。

両方とも写本を欲しいと王家の方々から依頼されたが『植物大百科』は君の国の

物だ。君に許可して貰いたい。

お願いできるだろうか?」


本に仕立てちゃってるから秘密でも何でも無いよね。

一応宰相閣下に報告して許可をもらったよ。

まあ、王妃様のご実家の国だし戦時には多大な援助も頂いている。

閣下は植物の本でもアチラの国のご希望なら……と許可してくれた。


紙製の写本と冒険者達に配った薬草類のパンフ、ボタニカルアートの塊のような

花々の本とかを山にしてお届けすることにした。

『動物大百科』の写本と冊子、ついでにヌイグルミを作る許可をお願いしたよ。

幾つか作品も付けてね。


変人侯爵様からは快諾とともにヌイグルミのお礼の手紙が届いた。

あのミニチュアホースの子の弟がヌイグルミを気に入ってくれたそうだ。

やっぱり馬がお気に入りで抱いて片時も離さないと言う。

なのでヌイグルミの作り方とかも教えて欲しいんだそうだ。

やっぱり小さな子にはヌイグルミは必要なモノなのかもね。


職人ギルドに相談して大百科の中の動物のキットを作成した。

そうしてコピーも自由ということにして変人侯爵様にお届けしたよ。

あぁ……アイリス王女がワオキツネザルモドキがお気に入りでヌイグルミを

お持ちだとお教えした。

アーリウム国の子供達がヌイグルミで楽しい気分になってくれることを祈った。



 暫くしたら変人侯爵様が引退したと知らせがきたよ。

でも、動物園の運営や『動物大百科』や『植物大百科』の写本・冊子の作成、

動物のヌイグルミやキットの作成や販売などをするので忙しいそうだ。


「オカゲでのんびり動物と遊んで居られなくなってしまったよ。

まあ、老け込んでるヒマも無くなったんだがね」


うん、楽しそうでなによりです。

動物園か……変人侯爵様の所ほど動物を揃えるのは無理だよなぁ。今はまだ。

魔物なら初代国王の王宮ダンジョンに居たゴーレムの魔物が居るけどね。

そうか! アレなら危険はほとんど無いから「魔物園」を造れるかもしれない。

ゴーレムとはいえ王宮に魔物を置きっ放しってのは気になってたしね。



 良いのかなぁ。

また宰相閣下からカミナリが飛んできそうな気がするんだけど。(汗。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ