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40・内密。

 只今、面接中でーす。

面接官は神殿のトップなおっさん……もとい神殿長様だそうでーす。

なんか入社試験を思い出しちゃったよ。


「ふむ……調子に乗ってやりすぎたってコトは分かってるようだね。

前世の記憶が全部残ってるなんてそれだけでも珍しいのに異世界からとはねぇ。

オマケに勇者と聖女の魔力の影響まで有るとなると……

一般人を諦めて神官になればこの先が楽だと思うがね」


上から目線なお気遣いありがとうございまーす。

でもまだ生まれて一年もたってないんです。

ココまで成長しちゃったのは勇者たちの魔力の影響ですからホントはまだ

赤ん坊なんですよ。

先のことはもう少し成長してからってコトにしたいんですけど。


「まあ、気持ちは分からないでもない。

だが神殿としてはあれだけの成果を見逃すわけにもいかない。

回復魔法と浄化の魔法の併用などできる者は居ないのだよ。

二人がかりでうまく調子を合わせられれば多少の効果が有るのは分かったが

一人でとなるとね。


君にはしばらく神殿に通ってほしい。

魔力のコントロールを教えることもできるしその規格外の魔力が体に与える

悪影響を抑えることもできると思う。

まあ、こちらの目的は君の使う魔法を解析することだ。

一人で魔法の併用ができるなら神官達が大幅にレベルアップできるだろう。


君のことは内密にしておくから心配しなくてもイイよ」


そうか……コントロールね。

大した魔法は使ってないと思うけどこれからいろいろ使っていくとなると

自己流じゃあ対応できないこともでてくるかもしれない。

神官様達の魔法は回復魔法だけじゃあなさそうだからちゃんとした教育法も

あるんだろう。

神官に成るかどうかはともかく教えを乞うことにした。


おばあさまも今すぐ結論は出さないということで納得してくれたよ。


「一応、あの子(宰相閣下)には伝えておくわね。

あなたの将来はあなたのモノだもの。

余計な口出しはしたくないけど私たちが心配してることは

分かってくれると嬉しいわ」


はい。

ご心配をおかけして済みません。

将来どうするかはこれからいろいろコノ世界のことが理解できてから

考えたいと思います。

神殿長様も今すぐどうこうということはおっしゃいませんでしたし。


大人並みの魔力量だと言われはしましたが錬金術師さんの治療を少ししただけで

カラになりました。

あわてて魔力量を増やそうとしないほうが良さそうなので彼女の治療は急がずに

進めていこうと思います。

神官様たちにお願いしようと思ったんですけど二人がかりでないとできないと

言われましたので。


火傷の跡は今すぐ治療しないと死ぬとかいうものではない。

神官が二人がかりで治療となるとその分今すぐ治療が必要な人達に

影響があるかもしれないから……


ロザさん……錬金術師のお姉さんはそれで納得してくれた。

少しづつでもきれいな肌に戻るなら発熱も時間がかかっても耐えられるそうだ。

でもオレは神官じゃあないから治療は無料ということにした。

ただし治療のことを広めないこと、化粧品の開発、調査に協力してくれることを

お願いすることにした。

もちろん快諾してくれた。


でも内密のハズだったんだけどねぇ。

お城の主にバレたんだよね。


神殿長! 秘密にしといてくれるんじゃあなかったんですかぁ!!

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