15・商業ギルドマスター。
次の日にはなぜかブランコが増えていた。
おばあさまが自分用のを造らせたんだ。
お歳の割にお若いというかオテンバさんというか……
まあ、ブランコは元々は女性のモノだったからね。
中国の皇帝はブランコに乗って裾からチラチラ見える宮女の足にクラクラしてた
なんてお話があるんだよ。
フラゴナールの絵なんかモロ覗こうとしてる男まで描いちゃってたもんね。
でも、ブランコに乗ってるのが男で覗こうとしてるのが女性だったら色っぽくも
なんともないからねぇ(笑。)
お付きのメイドさん達まで乗せてあげてたよ。
うん、若いお姉さん達でもブランコは楽しいみたいだったね。
コラコラ! 覗いてるのは気づいてるんだよ!
警護兵のみんなも若いから仕方ないとは思うけどね。
ある日おばあさまがオレに客が来ているという。
ココの世界の知り合いは宰相閣下の他はこの館の人くらいだ。
あとは出入りの職人さんくらいだね。
一体誰なんだろう?
「元は夫の部下だった方なの。
事情があって実家の商家を継ぐコトになった話は聞いてたんだけど
ギルドマスターをしてるなんて知らなかったわね。
アナタのことを随分ご存じみたいなのよ。
話だけでも聞いてみてもらえないかしら」
客は商業ギルドのギルドマスターだった。
顔はイケメンと言ってイイと思うんだけど……頭の毛が寂しかった。
でもハゲというよりスカスカな林って感じだね。
まあ、そのことに触れるのは厳禁だってことはコノ世界でも同じだと思うね。
「初めまして。
コノ街の商業ギルドの代表をしている者です。
今日はお願いがございましてまかり越しました」
こんな子供に何の話があるんだろう?
「最近、ココ旧都で評判なのが絵本とヌイグルミです。
王都から避難されている貴族の方々は退屈されてましたからそういうモノは
歓迎されてるんです。
コチラのお館が発信源で若様が色々とアイデアを出されたと言うコトは
調べさせて頂きました。
どうかもっと積極的に我々と仕事をして頂けませんでしょうか?」
出入りの職人さん達には一応の口止めなんかしてたんだけどなぁ。
どうやらオレが普通の子じゃあないことまでバレちゃってるみたいだね。
宰相様から『目立つことはするな!』と命じられております。
私はまだこの通りの幼児ですしお仕事をお手伝いするにしても前面に出るのは
避けないとイケマセン。
できるかぎり秘密にして頂きたいんですが?
ギルマスはソレで構わないと言う。
「王都の商業ギルドは召還されたアノ勇者からアドバイスを受けて色々と新しい
商品を出したり新しい仕事を始めたりしております。
彼は旧都には来ていませんから我々はアドバイスを受けられませんでした。
少しでも王都の連中に追いつきたいんです。
アナタに関するコトは秘密厳守で行きますのでどうかよろしくお願いします」
王都のギルドと旧都のギルドってライバル関係なのかな?
まあ秘密を守ってもらえるならイイか。
おばあさまも許可して下さったのでギルマスに協力することになった。
秘密もドコまで知ってるのか確認したんだけどほとんど全部バレていた。
まあ、こうなったのは勇者と聖女のせいなのでそれほど嫌悪感はないみたいだね。
急激な成長は一年間だけなのでその後は普通に子供をヤレルだろう。
もうちょっとガマンしてみようかね。




