表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

なになに

「ただいまー!」

 今日の散歩は終わって、お家に帰ってきました。

 靴は脱いだらそろえましょう。

 階段を上がろうとすると

「おかえりなさい」

「あ! お母さん! ただいまー!」

 階段の途中で私はお母さんに手を振ります。それに振り返してお母さんはダイニングの中に入っていきます。私は二階の自分の部屋で絵本さんのお話を聞きます。

 絵本さんたちは、みんながそれぞれ違ったおもしろい話を知っています。今日はどのお話にしようかな。

「あれ?」

 本棚の隅っこに知らない本さんを見つけました。

 赤くて薄い本で、触ってみるとふわふわしてます。

「なんだろう」

 私はその本さんを取って、開いてみます。

「……」

 ……それは……でした。


 ペラ――――――


 そこにはお父さんとお母さんの……んがありました。

 たくさん……たくさん……たくさん……たくさん……


 ペラ――――――

 

 笑った顔、真剣な顔、うれしそうな顔、……

 でも……

 

 ペラ――――――

 

 そのアルバムに………私の写真は一枚もありませんでした。

 

 ……ボト――――――――――


(お父さん……お母さん……私………)

「あなたは……誰?」

 背中から、声がしました。




      ・・・




「ん? あの子? あああの子ね。

 ん? あの子で伝わるよ。僕は分かるからね

 ん? どうしたの? 思い出せない? 名前が? なんだそんな事かい……





 誰か……彼女のことを名前で呼んでたかい?

 

 




 居ないものに名前は与えられないよ」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ