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いつもと違う朝

今日は特別の日だ。

いつもより気持ちが高まってしまう。

朝の日差しが肌をさすように強い今日のような日でも、この気持ちが抑えることができない。

今日の朝はいつもより早く家をでた。

生活に一定のリズムを刻んでいる私が、いつもと違う朝を迎えたのは始めてだ。

それほど今日は特別な日なのだ。


そう、今日はとある雑誌の発売日なのだ。


いつもの私なら雑誌などの類を買わない。生活に必要ないからだ。

だが、今回の雑誌は私にとって特別な人の特集だからだ。私にとって特別な人なのに私は、その人のことをほとんど知らない。

それが私にとって一番の悩みだ

。どんなに良い成績をとろうとも、どんなに時間が過ぎようとも、この悔しさは消えない。

だから、彼について少しでもなにかを知れるということがたまらなく嬉しいのだ。

そう、彼がどんな悪人だろうとも・・・。

しかし、私のこの気持ちはだれにも理解されることができず。

だれも、理解をしようともしない。

そして何より私の今いる立場がそれを許さなかった。

トラサンデ13支族、第一位十六夜家次期当主という立場が・・・。

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