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prologue

楽しく読んでいただけたらなぁ~と思っています!

prologue


風にそよいで揺れる漆黒の髪…

すっと通った鼻筋に白い肌。

それが俺の…


「はい!多々良葵君!この問題の答えは!?」

「はいっ!?って、えぇっ!?」

急に指名された俺はすぐに我に返るが時すでに遅し。

(何の問題だよこれ…)

「多々良君?わからないの?これ、小学校の算数よ?」

先生の言葉に周りから笑いが起こる。

近くにいたやつらに少しガンを飛ばしてから

「俺天才なんで、そんな問題答えるべくもないって思ったんですよ、先生。」

そう答えた俺に先生は眉間にしわを寄せてから、

「そうですか。多々良君、後で職員室に来なさい。お話があります。」

と言った。

そこで、隣にいた直哉が俺にささやく。

「おまえなぁ、問題聞いてなかったなら、『問題聞いてませんでした~。』って言えば良かったじゃん。それかテキトーに答えるとかさ。」

「俺には俺の事情ってのがあるの!それに、何の問題だよこれ。」

「小学生の算数?」

そういってニヤッと笑うこいつも大概だ。

(それにあんなん考えてて問題聞き逃したとか言えねぇよ)


こいつは更田直哉。俺の幼馴染で、お分かりの通り、あだ名は『サラダ』。まぁ、俺は直哉って呼んでるけど。


「じゃあ、更田君。この問題の答えは?」

「30466です!」

周りからドッと笑い声が起こる。

「その根拠は?」

先生の笑顔がちょっと怖いのはなぜだろうか…。

「れなちゃん先生が小学校の算数って言ったからで~す♪」

教室に沈黙が下りる。

「サラダ。お前も後で葵と一緒に来い。二人ともしばいてやる。覚悟しとけ。」

まるで女らしくない先生になった(笑)


そのあとは大半の問題を周りの生徒に解かせ、無事に終わった授業。

ただ俺たちにはここからが正念場だ。

「俺さ~、思ったこと言っていい?」

「ん?どうぞ?」

「俺お前のせいでめちゃくちゃ立場危なくなった気がするんだけど」

「え?そう?気のせいじゃない??」

にこにこ笑いながら答える直哉を本気で殴りたくなった俺。

我慢したのを褒めてほしいと思うのは我儘だろうか?

(俺の理想の彼女~、褒めて~)

(葵君、いい子いい子~♪)

(あ、やべ。また妄想しちまった…)

「葵、お前何顔赤くしてんの?」

「えぇっ!?!?!?!?」

思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。。。

「なんだ、やっぱりさっきも今もお前そういうこと考えてた訳ね。」

「は?」

直哉の言葉に一瞬志向が停止する。

そこで気づいた。

「直哉、お前、俺をはめたな~!!!!!」

「あははははっ!」

「『あはは』じゃねぇよ、『あはは』じゃ!!」

「葵、『は』の数足りない」

「え?あ、そうか。ごめん。って、なんでだよ!!言うことそれか!?それなのか!?!?」

俺大声に廊下を行き交う人の視線が刺さるが、止まらない。いや、止められない。か~っぱ○○せんっ♪

って、なんでだよ!

ドウヤラボクハ、シコウサエイケナイコニナッテシマッタヨウデス。(どうやら僕は、思考さえいけない子になってしまったようです。)

今度はなんだ!?初音○○か!?

まさかのあの曲から引っ張ってアレンジしたのか!?

てか、全部カタカナとか読みにくっ!

カッコで漢字変換するなら最初からそうしろ!

どうやら俺の思考回路は破綻寸前らしい。

隣で直哉が腹を抱えて笑っているのを見る限り、まさか

「俺、今なんかいろいろ言ってた…?

「じゃなきゃこんなに笑わねぇよ!!っくくく、ふっ。あははははははははっ!!」

思わず頭を抱えてしゃがみこんだ。

周りでも少しクスクス笑いが聞こえる。

(はぁ、俺いろいろやっちまったな~。)


そこから、俺たちはどうにか職員室に辿り着き、可愛い可愛いれなちゃん先生の長ったらしいお説教を終えた頃には17時を回っていた。


「え~っと、自己紹介遅れまして申し訳なくはないんだけど、申し訳ないって母さんが言うんで、申し訳ありませんでした。俺は多々良葵。清松園高校っていう男子高校に通う現高校2年生です。誕生日は言っても誰も祝ってもらえないんで、言いません。あ~、星座?なんだっけな。ライオンみたいな?あぁ、そうそうしし座!ライオン座でもいいと思うけどな、俺は。で?血液型?シークレットぉ~!…。そんな引かないでください。趣味。つーか、これ、なんでこんな長い自己紹介なんかしなきゃなんねぇんだよ。今のいいにくっ!いい肉?ちゃうわ!」

「え~と、葵兄の一人コントがあまりにも長いので、後は僕が引き継ぎます!」

「あ、おい(あお)!お前勝手に出るな!」

「え~、だって葵兄の自己紹介長いんだもん。それに、みんなだって葵兄の話より、僕の話!聞きたいよねっ???」

(こいつ、あざとい。実にあざとい。)

「葵兄ったら、睨まないでよ~。僕泣いちゃうよ?」

「碧、お前、俺を悪者にすんなっ!」

頭をげんこつで軽く殴る。

「うっ、わぁぁぁぁぁん!!!お母さぁ~ん、葵兄が殴った~!!」

遠くから母さんの声が聞こえる…。

「と、こんな感じの兄と弟の碧です♪みんな、よろしくね!」

(こいつちゃっかり、俺をちゃんと悪者にしやがった。)


「まあ、そんなこんなで、」

「『俺の混沌(カオス)なdaily life』始まりま~す。」

「『多々良家の日常!』始まりま~す♪」

「『清松園高校のいろんな事件!』始まりますっ!」


…。ちょっと待て。いろいろ待て。

「お前ら、なんで勝手にいろいろ題名つけてんだよっ!!!」

「え?だって、僕だって登場人物だし…」

「俺だって、登場人物だし…。」

碧と直哉が同時に言う。てか、なんで直哉がここにいるんだ。

まぁ、ちょっと、一旦相談タイム。


==============================


(いいか、これは俺が主人公。いいな?藍でも直哉でもなく、碧が主人公。)

((Yes! Sir!!))

(だから、タイトルは『俺の混沌(カオス)なdaily life』。OK?)

((異議ありっ!!!))

(…。)

(僕は『多々良家の日常!』が絶対良いと思いま~す!)

(俺は断然、『清松園高校のいろんな事件!』だと思う!)

(よし。じゃあ、お前らの事、いっぱい登場させてやるから俺の言ったタイトルにしろ!)

((Yes! Sir!!))

(こいつら単純すぎ。)


「ハイ。ってことで改めて。」

「「「『俺の混沌(カオス)な俺のdaily life』始まり始まりっ!!!」」」




続編予定作品です。気長にお待ちください。

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