“J” 一会の天使
シリアスですが純愛です(笑)
人の話に裏があると疑うようになったのはいつからだろう
説教をする人の顔を刺すような眼で見返すようになったのはいつからだろう
本音は口にせず文字だけでしか伝えられなくなったのはいつからだろう
自分自信を無くして人の顔色ばかりを伺うようになったのはいつからだろう
人を信じれなくなったのは 人を愛せなくなったのはいつからだろう
あなたの目を見た時 私は目を逸らせなくなった
瞬間的に身体の自由が利かなくなってしまったの
あなたの目の形がどんなだったかも 瞳の色が何色だったかも
全く記憶に残っていないぐらいなのに 私は目を逸らせなかった
あなたの飾り気のない性格と笑顔 それが珍しかった
あなたのカタコトな日本語が微笑ましくて 温かく感じた
あなたがもし作り笑いをしていたら 私はきっとすぐに目を逸らしただろう
流暢な日本語を話したら 何も感じ取れなかっただろう
私はあなたの温かさに媚びていたのかもしれない
その優しさに触れたかったのかもしれない
面食いな私はあなたを見ても全く惹かれなかった
あなたのことを周りの人は大絶賛してたけど
私は最初あなたに興味が持てなかった
あなたが家族か親戚か友達かどういう知り合いなのか分からない女の子に写真を撮られているのを見ても
私はあなたの写真を撮りたいとは思わなかった
でも あなたが挨拶に来てくれた時
あなたが顔馴染みの人達と抱き合っている姿を見た時
戸惑いと どこかで何かを期待をしてしまった
その時は初対面だったから 握手だけだった
あなたは私のことを知らなかったし 私もその時初めてあなたを見た
でも 何かを期待してしまった
あなたはその時日本にいたけど きっとまた外国へ行くんだろう
でも私はそれが切ないとは思わない
また会えれば嬉しいけど 幸せを感じて自然と笑みが零れると思うけど
私はそれを哀しまない
あなたにとって私の存在は 大勢の中の一人
だから今度会えたとしても 「初めまして」なんだよね
でも私はそれを嘆きはしない
あなたという人に会えたことで 何か救われた気がするの
それが恋愛に発展しなくても 私は充分幸せを感じるの
あなたは私が見付けた一人の天使
だから これからもこの世の汚れた部分を知らずに生きて欲しい
最期にあなたに会えてほんの少しだけ恋心を抱けて良かった
この一会に私は感謝する
“J”が何だったのかはご想像にお任せします。




