不死の花
「まだ沢山お前にしてやりたいことがあったのに」
母は僕が9才の頃、そう言い残して死んだ。
それから僕は17才になる今まで祖母の家で暮らしている。
祖母は最近病に倒れ、僕に母の分まで長生きしてねと言った。
どうしたら長生きできる?
祖母も、僕も。
僕は長生きできる情報をネットや図書館でひたすらに調べた。
そして、見つけた。
―――――不死の花を――――
その花は青く、秘境にしか咲いていない幻の花と図書館の本に書かれていた。
僕は、大事に身に着けていた母の残した遺産の時計を売り祖母の命を伸ばすことにかけることにした。
僕はネパールに向かった。
標高3000mを上り、目の前に広がったのは青い海のように連なった花々だった。
通称「ネバーポピー」
僕は財布とパスポートとケータイしか入っていないリュックサック一杯にネバーポピーを詰め込んだ。
駆け足で下山し、目を輝かせ飛行機で母国に戻った。
帰宅して思った。
この花をどうやって接種したらいいだろう。
高校生の僕にそんな知識はなかった。
だから、学ぼうと思った。
しかしいくら調べても、専門的なことまではわからなかった。
だから、いっそのこと学者になろう。
学者になって祖母を助けるんだ。
僕は理系の大学に合格し、無事研究所に就職できた。
待ちに待った研究ができる。
研究所で僕は狂ったようにネバーポピーの摂取方法を調べた。
すると、徐々にわかってきた。
ネバーポピーを水に浸し、青い水を作る。
その水を食紅代わりに料理に入れるというものだ。
水色は普通の料理には合わないので、僕はゼリーに青い水を入れることにした。
そして、このゼリーを祖母に食べさせた。
これを毎日続けていくと、何と祖母は以前は歩けなかったのにどんどん歩けるようになってきたのだ。
その青い水はまるで細胞の復活液だった。
ネバーポピーは人類の最大の治療薬になったのだ。




