切り抜けろ、自招ピンチ。
家に帰り、晩食を食べていると突然メールが来た。ガジュマルという名前で木のアイコンだ。私の記憶にそれっぽい人の当てはない。恐怖を感じた私はそれを開かずに削除し、送り主をブロックしてから晩食を終え、その後風呂に入って寝た。
次の日、ビルに入った瞬間、賀時が私に近づいてきて言った。
「昨日のメールはちゃんと送れてた?今日からのスケジュールと、これから行くことになる部署のマニュアル全部を送ったと思っているんだけど…。」
私はすべてを察した。理解しながらスマホを取り出し、あのメールを探す。ただ、それを探すには時間がかかるだろう。そう思って私は時間稼ぎのために話題を上げた。
「今そのメールを探しているのですが、ユーザーネームって何にしていますか?」
「ガジュマルだね、ちゃんと我樹丸のアイコンにしているよ。」
「由来とかってありますか?」 (ゴミ箱開くのに顔認証いるのか…)
「ああ!それはね、単純なことなんだけど苗字が賀時じゃん?私。それで本名にするのは気が引けたからガジが入る文字列で思いついたのがこれだったんだ。それにガジュマルは海外の教科書に載っていたから鮮明に覚えていたんだよ。生物の教科書だったかな?たしか植生の部分で出てきたのは覚えているんだけど詳しいことは覚えていないな。」
「あのガジュマルですね。」 (3回も顔認証ミスった…、くッ…パスワード打たないと…)
「そうそう!やっぱりあなたも知っていたか!また次の機会に海外の教科書について話そう、楽しくなりそうだよ。それで、メールは見つかった?」
「あ、はい。」 (ブロック中の人は表示できません…?解除から先にしないといけなかったのか…)
「場所はわかる?場所を書くのを忘れていたから今日は直接言いに来たんだよ。仕事が片付いたら場所も書いたのを送るね。」
「ありがとうございます、場所が分からなかったので助かります。」 (ブロック解除したけどまた顔認証からか…。)
…。よし、顔認証一発クリア。あとはメールを…。私の顔に今日初めて笑みが浮かんだ。
それとは関係なく賀時は私の顔を見て、行くぞと首を振り私の前を歩く。
「今から行く経営部署は我が国唯一の資金調達集団だ、商売相手は他の国の方で基本お偉いさんしかいないから覚悟した方が良い。それこそもう2周ほどマニュアルを見返すとか、な?」
少し怖いが、現状私にとっては他国の人間よりも目の前の人間の方が怖い。本人にその意図があったかは不明だが、態々手引書を読む時間を与えたのだから失敗するなよ、という圧を感じた。
歩きながら入念に手引書を読み込んだ。いつもよりも膨大な量のものを5分よりも短い時間で。
読んでいただきありがとうございます!!
主人公に名前つけたいけど、期を逃してしまった…。
それと今回「」が多いわ。
もう一つ、若くして高い地位についた男性が7つ下の同性に話すときの話し方が分かりません!!




