1 vs 1
私は今、ビルの一室に一人で椅子に座り込んでいる。約束の時刻は9:00、現在の時刻は9:05。
完全にあの男が遅刻している。
時計をチラチラと見ながら、置かれている自動販売機にお金を入れてコーヒーを買った。初めて自販機のコーヒーを飲んだのだが、微糖を選んだにもかかわらずその味はあまりにも甘すぎた。
そんなこんなで時間を潰し、時刻は9:07。やっとのことであの男はやってきた。
「ごめんね、ちょっとダラダラしていたら遅れてしまったよ。」とだけ言って向かいの椅子へ座った。すこし腹が立ったが、抑え、のこったコーヒーを飲み干して男の目を見た。
彼は、「あっ」というような表情をしてから話し始めた。
「5日目にして自己紹介がまだだったね。私はこの国、瀧見の代表である賀時巻吏だ。これまでで質問があれば答えるが、大丈夫か?」
ほう、国の代表、と…
いたんだ…この国の代表…。この国の情報では代表どころか、そもそも国の組織があることすら知られていない。だから知らなかったことは仕方ないのだ。
そして、質問したいことなど多すぎて全て答えてくれるのだろうか、そんなことを思いながら"自分の職" "ほかの職員の正体" そして"彼が自分をスカウトした理由"を聞いた。その質問に賀時ははっきりと答えた。
「あなたの職は国の中枢にかかわることです。ただ、昨日までは慣れてもらう、そしてこの国の状態を知ってもらう。そのための期間でした。放映部署とかにいた人達は、陣営に属したものの戦いたくない人への救済措置を利用しているだけにすぎません。つまりへっぽこチキンです。もっと真面目に働いていればよかったのですがねぇ…。それで?あなたを選んだ理由…、聞きたいんですか?辞めたいと言わないことを誓えますか?」
それに応答するのは少し怖かった、それでも私に退く道はない。私は「ああ。誓える。」と言った。
「正直に言いますね?私はどちらにも属そうとしていない時点で目をつけていました。そしてこの秋まで、あなたを見ていましたよ。博識で、物覚えが良い、人当たりも悪くない。欠点は働いていないこと。私は満を持してあなたを向かいに行った。経緯はこれだが、もっと詳しく聞きたかったのかい?」
私は首を振り、「最後に…」と聞いた。
「他にも私のようにどちらにも属していない人間はどれくらいいるのですか?」
彼は不気味な笑みを浮かべて返した。
「本当はこういうことは秘密にしないといけないのですが、約束は守らないといけませんねぇ。国民の0.1%ですよ。今日の仕事はこれだけです。ありがとね、じゃあ本当にこれだけだったのでもう帰ってもいいよ、それか仕事をしたければしてもいいし、任せる。」
私は秘密情報(賀時談)を脳内に刻んで修復部署に行き、定時まで働いた。
読んでいただきありがとうございます!
ひっさびさの日内投稿?サボりなし?
でしょう!
結末どうしようかな




