正義(嘘)
朝が来た、この国に来て初めての朝を迎えた。
昨日は特に活動をせず、自国へ御衣での待遇を伝えただけであった。
1日3万牢、単純計算で今の給料の1.2倍で悪くはない。それに、初日は一度も呼ばれていない。割といい仕事といえるだろう。
…。
ここに来た一番の要因へと向かおう。そう思い、私はスリベリルへ留守番を命じた。
駐在所を出て、歩く、歩く。手には昨日分の3万牢。
私は立ち並ぶビルで囲まれた場所に着いた。そして目的の店へ一直線。有難いことにその店は6時開店、22時閉店だ。早速扉を開け、立ち入ってカウンター席に座る。
「注文決まりましたら、そちらのベルでお呼びください。こちら御冷です、ごゆっくり。」
そう、これだ、これ!御衣の飲食店の店員はもてなしの精神が有り余っているのだ、と外店で買った雑誌に書いてあった!
好調な気分でメニュー表を開き、文字を読む。私の望みはそばだ、あの雑誌にここのものが美味いと書いてあった。うちの国にはラーメンや焼きそばならあったが、それはなかった。しかしこれで真偽を確かめることができる。人気と謳われているそばの所以が。
それにしても"ざるそば"と"かけそば"、それに"ぶっかけそば"とはいったい何が違うのだろうか。
「よし。」
そう覚悟を決めてベルを押した。
「ピンポーン」
「はーい」
その音と声の掛け合いの後、店員が私のカウンターの前まで来、「ご注文お伺いします。」と言った。
私は言った。
「このざるそばとかけそばとぶっかけそば、一つずつお願いします。」
「温か冷、どちらにされますか?」
「怨か火矢…?…。あぁ!温か冷。えっと、美味しい方でお願いします!」
店員は少し黙り込んだ後に言った。
「わかりました、ざるそばの冷おひとつ、かけそばの温おひとつ、ぶっかけの温おひとつ。以上でよろしいですね?」
そう言われると何かを追加したくなってきたな。
…それでも特にめぼしいものはなかったためオーダーはそこで終えた。あとは待つだ…
彼が対応してくれるだろう。そう思い、そのまま蕎麦を待った。
ん?電話だ。私は持っているケータイのふたを開き、その電話に応答した。
「はい、もしもし。左だ。スリベリル、緊急事態か?」
「いえ、右先輩のほうが圧倒的に強盗発生場所に近いので向かってくださいね。」
電話はそれで切れた。
…。そばを待とうかな…。そんなことを考えていると外で荒げられた声が聞こえた。
「瀧見から来たとかいう奴がここに来なければこのガキを殺す!呼べよお前ら!!あぁ!そうだったな!速度もすごいんだったな!はい!10!9!8!…」
子供の泣き叫ぶ声もする。大人の止めてという声も聞こえる。行ってしまって負ければどうなるのだろうか。私なら負けかねないのだから…。
私の頭は既にネガティブに乗っ取られていた、しかし身体は何故か店の外へ出ていた。「ちょ、お客さん!?」という声を振り切り、カウントダウンをする声の方へ走る。その行動が国の為か名誉の為か、理由はわからない。だが、そう認識されていれば恥じらいもネガティブも私の元から居なくなる。
「俺が!瀧見から来た一人の正義。右志実だ!!目的は何だ!」
男は言った。
「来たか正義所属の人間。テレビに映っている正義の力がどの程度か、吾が確かめてやるよ。」
そして子供を放して私に持っていた銃を撃った。弾丸が止まって見えて…ということはなく、そのまま私の頭に命中した。
読んでいただきありがとうございます!!!!!!
頭がそこそこ回りました!
マシです、マシですわ!




