返事
前の会議から17日後、私はもう一度隊焚へその会議に参加した。
「あれから約二週間、国で考えさせてもらいましたが、あの件を却下させていただきます。」
EKと書かれていた女性が言った。
国として、常駐という言葉が気に入らなかったのだ。力仕事をしてもらうと言っていたのだが、もしそれを信じたとしても信じ切ってはならない。私たちは最悪を考えないといけない。
もし常駐させた者が、力仕事ではなく戦争に参加させられたら?核のように脅しの道具として使われたら?その国で常駐させたものが暴れまわってしまったら?そんな懸念もあった。
だが、私たちはそれよりも別のことを恐れた。待遇に関する記述が一つもないのだ。例えば奴隷のように休憩なしで、あるいは貧栄養な食事で働かせるのであれば私たちはそれを未然に防がねばならない。
「いいの?」と聞かれた時もあったが、私は「その方がいいですね。」としか答えることは無かった。
会議内で隊焚の人たちが理由を尋ねてきたが、私が責任を持ってきっちりと話した。
それからというもの、私は外国との会議が多くなった。
4ヵ国行ってみたが、どの国も瀧見の国民の常駐を望んでいた。ここまで言われるとどうすればいいのか、悩みそうだ。
私はこのことを倉崎に相談した。しかしそれは賀時へと盥回しにされてしまった。
久しぶりの会話であった。頭の一週間弱はあれほど話したというのに、今や出会うことすらなく、挨拶もしていない。
私はメールでその旨を送った。勇気が出せないと困るので、倉崎の許可の下で定時前にそれを送った。それにもかかわらず既読と返事は驚異的に早く、失礼にも「こいつ仕事していないんじゃないの?」と言ってしまうほどだった。
明日、一階の隅の部屋に来てくれ。時間は9時でいい。その件について少し話したいことがある。
メールは短く、読みやすかった。それにしても、明日の内容は説教なのだろうか。恐怖と不安が私を覆った。
夜が過ぎ、時間は9時。私は言われた部屋に座っていた。扉が開く。そこから現れたのは賀時ではなかった。身長が断然異なる。後ろから続いて見覚えのある背丈の男が部屋に入った。そして賀時は一言。
「今日から正義の人間として2週間、御衣へ行ってもらおう。戦争を起こしそうで怖くてね。そして、同伴者としてここにいるスリベリルさんにも行ってもらいます。目標は戦争の片鱗があるかを確かめることだ。ちょうどそのお誘いが来ていただろう?受理してくれ。もし二週間分なにもなければそちらへもう一人を送って君は帰還だ。安心していい、他国に行ってみたいという志願者だ、それに常識テストも合格済みの人だ。それじゃあ頼んだよ。」
言うだけ言って彼は部屋から出た。スリベリル、と呼ばれた男は残っていた。私は少し雑談をしてから仕事へ行った。
御衣へ返事を渡す当日、筋肉をつけていないが大丈夫なのだろうか、私はそんなことを考えながら受理と書かれた誓約書を提出した。
これから非選択者の外国生活(推定:肉体労働)が始まってしまう…。
読んでいただきありがとうございます!
脊髄反射で書いた結果。
主人公、島流し。




