正義と悪と
小学校の頃、クラスメイトも私自身も正義に属することを志していた、理由は単純。かっこいいから、かわいいから。
しかし中学生になれば、中二病という時期なのだろう。クラスの約半分は過去の憧れを忘れて悪に属することを志した。理由は単純。かっこいいからである、美しいからである。
そして高校、その黒歴史を一度忘れ、現実を見始めるようになる。正義に属することを再び志す者もいれば、悪に属することを決める者もいる。その理由は変わり、かっこいいやかわいいなど主観的なイメージは捨て、収入面で考え始める。
足が速く力が強い者は悪の道で暴れる方が、正義よりも圧倒的に稼ぎやすい。一方で犯罪を犯すことは無理だと思い込んでいる甘ちゃんは悪の選択肢を消し、正義へと進む。
正義だろうが悪だろうが、この国では力が重要だ。力こそが必要とされる。力が足りなければ増強する、苦手であれば補助装置を使う。それだけで簡単に他国でいうスーパーマンにはなれてしまう。
でも、脳だけはどうにもならない。だからそのために学校で勉強をする。
そう言っても、この国では他国で行う一般素養、"勉強"をしない。必要なのは知能戦がこなせる悪知恵とリスクを考えられる未来視だけだ。もしそれがなければ、この国は正面からの殴り合いしか存在しない無秩序なものになってしまう。それでは、寿命以外で死ぬことのないこの国において、なんの面白みもなくなってしまう。
正義と悪、どちらかに属している人間は休暇もきっちりとある。10日毎に4回までなら休むことができ、その休みで、買い物をしたり遊んだりと、なんだってできる。
ここまで美しく国側から敷かれているレールは滅多にない、そして、それに気付くものも滅多にいない。
しかし私が中学生のとき、それこそ中二病真っ盛りのとき、周囲と同じように動くことを嫌った。
他の中二病なクラスメイト達が、正義こそ至高という考えから逸れ、悪がかっこいいと思い込んでいたなか、私はその選択すら嫌がった。他国から、教養のために学本を買い付けて読み漁る。そんな生活は高校の卒業まで続いた。
高校を卒業すれば、成人となり、正義と悪に属し、働くことができた。それでもその選択を採ることはなかった。仕事のできない私はさまよった、さまようしかなかった。もし正義と悪に属してしまえば、何も考えることなく金を得て休みも得ることができるというのに、私は頑なにそれを選ばなかった。
今となってはそれを完全に間違いだったとは言いたくなくなっている。
読んでいただきありがとうございます。
こっから30話くらいまで、頭を回していきます!!
1話の文字数は1000周辺を目標としています。
がんばる




