『他責思考の彼女』が終わった日
僕の彼女は酷い他責思考の持っている。
人の物を盗む→「取られる方が悪い」
浮気をする→「僕が寂しくさせた」
嘘がバレる→「僕が悪い」
彼女は嘘を200回はついたし、浮気も10回した。
それでも彼女は相変わらず、「ぽぴが悪い」と言い続けた。
何をしても彼女の他責思考は治らなかった。
僕が「全員死ね」と発狂するまでは。
僕は彼女を愛してる。
彼女の『無垢な優しさ』に魅力を感じている。
僕は孤独な人間だ。
生まれ育った環境が特殊だし、
僕自身も特殊だから気の許せる人間が1人も居ない。
小さい頃からずっと1人だ。
だからこそ、僕は彼女の優しさに強く惹かれてる。
◇
僕は他責思考の強い彼女と過ごす中で、
強いストレスを感じるようになった。
視界が大地震のように揺れ、
片目の視力が落ち、慢性的な睡眠不足に悩まされた。
全てが酷い時は眠気とは違う、魂が後ろに引かれて体から抜けそうになる感覚があった。
この感覚はとっさに「(死にたくない)」と強く願ってしまうほど不気味で嫌な感覚だ。
そんな状況を彼女に説明した。
彼女の他責は全く止まらなかった。
「常に自分が被害者で自分は悪くない」
そんな言葉が彼女の口から溢れ、
溢れた出た言葉が僕の心を酷く痛めつけた。
僕の心と体は限界だった。
彼女を殺そうと思った。
ある日、僕と彼女は玄関で激しい言い合いになった。
「生理中なら何をしても仕方ない」という考えが
彼女の他責をより一層強めた。
「お前の問題は大したことじゃない!」
彼女のこの言葉に僕は涙が溢れた。
止まらない涙だ。
悔しいのか
悲しいのか
僕には分からなかった。
次の瞬間、僕の怒りが爆発した。
「お前らみたいなクズはそうやって人を傷つけて、自分が人を傷つけてる事を理解しない!」
「常に被害者の立場にたって弱者のフリをしながら、他人を攻撃してるクズどもが!全員死ねよ!」
「 全員死ね!!! 」
15年間、彼女と関わり続けた僕の叫びだった。
叫んだ僕は歯を食いしばりながら、
自分の太ももを何度も殴りつけた。
食いしばった口から唸り声をあげ、
爪をたてながら太ももや腕を掴み、
必死に自分の体をコントロールしようとした。
そうしなければ彼女を殺してしまうから。
うつ向いていたから彼女の顔は見ていない。
彼女から他責の言葉は出てこなかった。
次の日の朝。
彼女は「絵を描く」と言ってきた。
僕が6年前からオススメしていた趣味だ。
彼女には才能があると思ったからだ。
続けて彼女は、「昨日はごめん」と言った。
僕は――、無言で頷いた。
信用してなかったからだ。
その日から彼女は毎日絵を書いている。
ちょっとずつだが上手くなってる。
そして、もう1つ変化があった。
「自分はできる人間だ!」
そんな事を口にするようになって、
他責思考をほとんどしなくなった。
ここに来るまでにたくさんの時間を使った。
体の健康も、心の健康も、だいぶ失った。
それでも僕は後悔していない。
彼女と穏やかに過ごせているから。
「ぽぴがいるなら大丈夫!」と言う彼女と
「あんまり調子にのるなよ」という僕。
僕たちはずっと一緒に生きている。
そんな約束のような確信が二人の間にはある。




