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余りのことに松尾も両親も絶句するしか術がなかった。


その沈黙を強烈に破ったのは匠平だった。


「淳子さん、誰が誰にレイプされたって? 

あなたが僕をレイプしたのでしょ?」


「なに変なこと言ってるの。誰もそんなこと信じないわよ、馬鹿々々しい」


           ********


淳子がそのようにしらばっくれたと同時に、予め打合せをして近くに隠れて

スタンバイしていた弁護士の丸山隆司と被害者の妻である工藤めぐみそして

菊池貴子の3人が現れた。



まずは、工藤が口火を切った。


「小泉さんの言ってることは真っ赤な嘘ですよ。

ここにいる菊池さんや私の夫もマッサージと称して密室で彼女のいいように

手玉に取られて、脅されて、そのせいで私たちは夫婦の危機に見舞われ

とんでもないことになってます。


この人は身体を使い商売をしている淫売です。

今日こちらには来てませんがまだ他にも被害に遭われてる夫婦がいます」


続けて菊池が松尾やその両親に向けて証言をする。


「信じられないようでしたら、夫たちを連れて来て証言させてもいいですよ。

今工藤さんが話したように小泉さんから脅されて私たちの夫はお金も取られて

いるので今後3組で、いえ、マンション内でもっと被害者がいるかもしれないので、

その人たちを見つけ次第集団訴訟を起こすつもりです。

そのために、今日は弁護士の丸山先生にも来ていただいています」


「丸山です。小泉さん、いずれ訴状が届くと思いますよ」



ガタンと音が部屋に響いたかと思うと、淳子が立ち上がり

「嘘つきばかり! 圭子、あんた許さないから」


そう言うや否や立っている3人とその場で固まっている3人を尻目に

スタコラとその場から居なくなってしまった。


まぁ、彼女は絶対しおらしく謝ったりしないと思っていたため、

想像していた通りで笑うしかない。




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